FX初心者におすすめのテクニカル指標5選|ポイントも解説

FXを始め投資で利用するテクニカル指標はたくさんあるため、初心者の場合、どれを使ってよいかわからない人もいるかもしれません。この記事では、テクニカル指標の種類や、初心者におすすめのテクニカル指標、活用するときの注意点について解説します。これからFXを始めたい人、FXで利益を狙いたい人はぜひ最後までお読みください。

FXのテクニカル指標とは

テクニカル指標とは、テクニカル分析をするときに用いる指標のことです。一方、テクニカル分析とは、チャートを使って為替相場のトレンドや将来の価格などを予想する分析方法を指します。

テクニカル分析は、新規注文や決済タイミングを決めるときの判断基準の1つとして用いられます。テクニカル分析によって、市場関係者が意識している価格帯が把握できるようになるのです。

関連記事:FXのテクニカル分析とは?代表的な種類やおすすめの組み合わせを紹介

テクニカル指標の種類

テクニカル指標は、「トレンド系」と「オシレーター系」の大きく2つに分類できます。両者の特徴と、代表的なテクニカル指標を紹介します。

トレンド系

トレンド系のテクニカル指標は、今の相場が「上昇・下降・横ばい(レンジ相場)」のいずれに当てはまるかを把握したいとき、あるいは相場の「売りどき・買いどき」を判断するときに用いられます。

【代表的なトレンド系指標の一覧】

  • 移動平均線
  • ボリンジャーバンド
  • 一目均衡表
  • トレンドライン
  • パラボリック

オシレーター系

オシレーター系のテクニカル指標は、トレンドの強さや、相場の「売られすぎ・買われすぎ」といった過熱感を判断するときに用いられます。

【代表的なオシレーター系指標の一覧】

  • MACD
  • RSI
  • RCI
  • ストキャスティクス
  • 移動平均乖離率

初心者におすすめのテクニカル指標5選

多くのテクニカル指標があるので、FX初心者はどれを選んだら良いか分からないかもしれません。ここではFX初心者におすすめのテクニカル指標と、活用方法を紹介します。

移動平均線

移動平均線とは、過去の一定期間の価格の平均値を結んだ線のことです。移動平均線が上向きになっていれば上昇トレンド、横ばいなら保ち合い(もちあい)相場、下向きなら(下降トレンド)と判断できます。

また価格が、移動平均線よりも上にあれば上昇トレンド、下にあれば下降トレンドと判断ができます。

移動平均線には種類があり、最も一般的なのは、一定期間の価格の終値の平均値を結んだ「単純移動平均線(SMA)」です。その他にも「指数平滑移動平均線(EMA)」や「加重移動平均線(WMA)」があり、相場の急変に対する反応が単純移動平均線よりも早く現れる傾向があります。

移動平均線についてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
関連記事:移動平均線とは?種類ごとの計算方法や使い方・期間設定について解説

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドとは、移動平均線を中心に上下の標準偏差と呼ばれる線で構成され、「価格の大半はこの線の範囲内で収まる」という統計学をもとに考案された分析手法です。

ボリンジャーバントは、「順張り」と「逆張り」どちらのトレード手法にも活用できます。順張りとはトレンドを同じ方向のポジションを持つことです。逆張りはトレンドと反対方向のポジションを持つことを指します。

例えば米ドル/円で円安トレンドのときに、さらなる円安を期待して円買いをするのが順張り、反発して円高に反転するのを期待して円売りをするのが逆張りです。

ボリンジャーバンドを逆張りで活用する場合、ボリンジャーバンドの上の線に近付いたら売りどき、ボリンジャーバンドの下の線に近付いたら買いどきと判断するという使い方があります。

一方、順張りで活用できるのは、ボリンジャーバンドの幅が大きく広がる「エクスパンション」のタイミングを狙うケースです。大きなトレンドが発生すると、ボリンジャーバンドはエクスパンションが起こるため、そのタイミングで順張りでエントリーをすれば、大きな利益が狙える可能性があります。

ボリンジャーバンドについてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
関連記事:ボリンジャーバンドとは?見方や算出方法をわかりやすく説明

一目均衡表

一目均衡表とは、ローソク足と5本の補助線(転換線、基準線、遅行スパン、先行スパン1と2)で構成されているテクニカルチャートです。

一目均衡表の代表的な使い方として、「三役好転」が買いどき、三役逆転が売りどきと判断する方法があります。

【三役好転の条件】
以下のすべてを満たしたとき「三役好転」となります。

  • 転換線が基準線を上抜けした
  • 遅行スパンがローソク足を上抜けした
  • ローソク足が雲を上抜けした

【三役逆転の条件】
以下のすべてを満たしたとき「三役逆転」となります。

  • 転換線が基準線を下抜けした
  • 遅行スパンがローソク足を下抜けした
  • ローソク足が雲を下抜けした

MACD

MACD(マックディー)とは移動平均収束拡散手法のことです。

2つの指数平滑移動平均線(EMA)の差を表すMACDラインと、MACDの単純移動平均線(SMA)を表すシグナルラインの向きや、交差するタイミングから、トレンドの方向性を確認します。

MACD線がシグナル線を下から上抜けする「ゴールデンクロス」を形成すれば買いサイン、MACD線がシグナル線を上から下抜けする「デッドクロス」を形成すれば売りサインと判断するといった活用方法があります。

MACDについてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
関連記事:MACD(マックディー)とは?売買サインや注意点をわかりやすく解説

RSI

RSIとは「相対力指数」のことで、一定期間の上げ幅と下げ幅から、相場の過熱感を判断するテクニカル指標です。

RSIは0~100%の範囲で表示され、70%以上で買われ過ぎのため売りサイン、30%以下で売られ過ぎのため買いサインと判断します。

またローソク足とRSIの動きが逆行するダイバージェンス(逆行現象)も、有力なトレンド転換のサインと考えられます。

RCIについてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
関連記事:RSIとは?計算式や見方・おすすめの組み合わせ例をわかりやすく解説

複数のテクニカル指標を組み合わせる必要性

各テクニカル指標には、メリット・デメリットがあります。

例えばトレンドに対して反応が遅いテクニカル指標だけを使っていると、トレンド転換のサインに気付くのが遅れてしまい、利益が狙えるタイミングを逃してしまった。

逆にトレンドに対して早く反応するテクニカル指標だけを使っていると、トレンドと見せかけて反転する「ダマシ」に遭い、損失が出てしまうことがあります。ダマシとは、投資における一般的なセオリーとは異なる値動きをすることです。

ダマシに遭うリスクを100%回避することはできません。しかし複数のテクニカル指標を組み合わせることで、ダマシに遭うリスクを抑えることは可能です。

おすすめのテクニカル指標の組み合わせを3つ紹介します。少しでもFXのリスクを抑えるために、参考にしてください。

  • ボリンジャーバンドとMACD
  • 移動平均線とMACD
  • ボリンジャーバンドとRSI

ファンダメンタルズ分析の指標も勉強しよう

ファンダメンタルズとは国や企業の経済状態を表す指標のことで、ファンダメンタルズをもとに相場を分析する方法をファンダメンタルズ分析と言います。

テクニカル分析で買いサイン・売りサインが出ていたとしても、重要指標の発表などのファンダメンタルズが要因で、トレンドが大きく変わってしまうことがあります。

重要指標の発表の中には日時があらかじめ決まっているものもあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

【ファンダメンタルズ分析で用いられる代表的な指標】

  • FOMC(米連邦公開市場委員会)・・・アメリカの金融政策を決定する会合、年8回実施される
  • 米雇用統計…アメリカの雇用情勢を調査した統計、基本的に毎月第1金曜日に発表される
  • 米消費者物価指数(CPI)…衣料や食料品など約200項目の物価の変化を調査し、指数化したもの、毎月中旬に公表

ファンダメンタルズ分析についてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
関連記事:FXのファンダメンタルズ分析とは?特徴ややり方・情報源を解説

まとめ

テクニカル指標は、大きく相場のトレンドや「売りどき・買いどき」を判断するトレンド系と、トレンドの強さや「売られすぎ・買われすぎ」を判断するオシレーター系の2種類に分類できます。

どのテクニカル指標もメリット・デメリットがあり、万能なものはありません。少しでもFXにおけるリスクを抑えるためには、複数のテクニカル指標を組み合わせて判断することが大切です。

複数のテクニカル指標を組み合わせるのが難しいときは、FXの自動売買を検討してみましょう。

インヴァスト証券のトライオートFXは、あらかじめ設定したトレードルールに基づいて、自動的・継続的に売買を行います。またすでに設定されたトレードルールの中から選ぶだけでも、自動売買が始められます。

マイメイトはエージェントというキャラクターが、過去のトレードを学習し、学習内容を反省したトレードを行う自動売買です。学習は、トレード開始後も定期的に行われます。マイメイトも、すでにトレードルールが設定されたエージェントを選ぶだけで始められます。複数のエージェントを選んで分散投資ができる、ファンド機能も利用可能です。あらかじめ用意されたファンドから選ぶこともできます。