今日の裏読み、表読み(2023/06/16)

昨晩は、リスクオンのドル売りや円売りが優勢となった。ただ、本日は今週最後のイベントとなる日銀金融政策決定会合の結果が公表される。引き続きこのリスクオンの動きが続くか大きな焦点となる。特に事前の植田総裁の発言からは、緩和継続姿勢が示されており、政策に変更がなければ、またぞろ海外勢中心に、円売り仕掛けが入り易いことは注意しておきたい。ただ、一方では、140円台まで突入した円安放置に警戒感も残っており、植田総裁の定例記者会見などで、一定のけん制発言が出るようなことがあると、一時的な円高を招くリスクが残っていることは、留意しておきたい。
 経済指標としては、NZ5月製造業PMI、ユーロ圏5月消費者物価指数・改定値、加4月対内外証券投資額と卸売売上高、米6月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値などが発表される。
 注目としては、ユーロ圏5月消費者物価指数は、直近の流れでは弱めの結果となると上昇しているユーロの売り要因、米6月ミシガン大学消費者信頼感指数に関しては、インフレ見通しと合わせて、強い結果がリスクとなりそうだ。
 その他米長期金利や株価の動向に加えて、週末を控えたポジション調整の動きも焦点となりそうだ。

 戦略としては、ドル円は、141.50まで上昇も更なる展開となっていない。一応再びこの位置が上値として意識される展開となりそうだ。ただ、本日は日銀の結果次第で荒れた動きとなる可能性に注意しておきたい。早期は、まず昨日の安値139.94が維持されると買っても、ターゲットは、昨日のレンジの半値140.72が押さえると利食い、超えても141.50を前に利食いで、また上げ渋るならこれをストップに売り狙いとなるが、下げが甘ければ利食い優先。また、もし、139.94を割れても、138.76-139.28ゾーンが維持されると買い直しとなるが、こういった下落では、それまでの高値が押さえると利食い優先となる。
 ユーロドルは、1.0953まで再上昇。ただ、上値追いは出来ず、早期はこれが上値を押さえると売り、超えても1.10越えをストップに売り上がりとなる。下値は1.0850-00ゾーンが維持されると利食いや買い狙い。買いのストップは1.0800割れで対応となるが、買いのターゲットは、それまでの高値がCapされると利食い優先となる。
 ポンドドルは、1.2308を安値に1.2786まで反発。上値追いは厳しく、早期は1.2833をストップに売場探しから、ターゲットは、1.27前後維持されると利食いや買い狙い。この買いは1.26ミドルまで買い下がって、ストップは1.26割れでの対応となるが、この買いのターゲットは、それまでの高値が押さえると利食い優先となる。
 一方クロス円は、強い展開が続いている。ただ、引き続き上値追いは避けて、押し目があれば買い狙いとなるが、下げる時は幅が大きくなることは留意しておきたい。早期は昨晩の高値が押さえると売り狙いも、超えるなら止める形。ターゲットは、昨日の安値を前に、押しが甘ければ買い戻しながら、また買いも検討されるが、このストップは、ペアによって異なるが、昨日の安値割れ、または更に買い下がっても、総じて8-12日の安値割れでの対応となる。この買いのターゲットは、それまでの高値が押さえると利食いを優先しながらの対応となる。