連邦公開市場委員会
11月7日(木)、2日間に渡って開催されてきた連邦公開市場委員会(FOMC)が閉会し、米国の政策金利であるフェデラルファンズ・レートは0.25%引き下げられ、4.5〜4.75%になりました。
質疑応答
質疑応答では今週行われた大統領、上院議員、下院議員の選挙の結果に絡む質問が沢山出ました。
パウエル議長は「新しい大統領、議会が法案を成立させるには時間がかかるし、そのタイミングは知りようがない。加えてそのような新法案が経済にどのようなインパクトを与えるかはFRBのスタッフが時間をかけて吟味する必要があるのでおいそれと決断を下すことはできない。いま慌てて動くよりじっくり見極めてからでも遅くない」という意味のコメントをしました。
選挙結果を受けて長期金利が上昇したことに関しては「5年先5年物期待インフレ率を見るとそれほど動いていないので今の段階では市場参加者は米国経済が強くなることを織り込んでいる可能性がある」という考え方を示しました。
政策金利は未だニュートラルレートには到達していないという考えを堅持しましたが、利下げを開始して以来、ここまでで通算0.75%の引き下げを行ったので、それがニュートラルレートに段々近づいている感触は得ており、その分、もう慌てる必要はないので観察しながらゆっくり着地点を模索したいという説明をしました。
また「来年利上げをしなければいけなくなるシナリオは、いまは想定していない」と述べました。
「もし新大統領がパウエル議長に辞任を迫った場合は?」という記者団の質問に対しては「辞任しない」と答えました。