主要三指数
年初来5月24日(金)までのパフォーマンスは:
ナスダック総合指数 +12.7%
S&P500指数 +11.2%
ダウ工業株価平均指数 +3.7%
となっており指数間での格差が拡大し始めています。一番好調なのはナスダック総合指数です。ナスダックが他の指数をリードしている理由は、今年は指数への貢献度が大きい(=ナスダックは時価総額加重方式)ハイテク大型株が一般に良いパフォーマンスを出しているからです。
貢献度の高い銘柄
S&P500指数へのインパクトが大きい銘柄の年初来パフォーマンスは次のようになっています:
エヌビディア +114.99%
イーライ・リリー +38.52%
メタ・プラットフォームズ +35.11%
ブロードコム +26.12%
アルファベット +25.12%
ウォルマート +24.41%
アマゾン +18.96%
JPモルガン +18.0%
マイクロソフト +14.39%
(このリストは網羅的ではありません)
今後の展開ですがこのように高いパフォーマンスが一部の銘柄に集中し、指数が一握りの銘柄によって引っ張られる傾向は一層と強まることが予想されます。その理由は大型ハイテク株の業績が折からのAIブームで伸びているからです。
クラウド・サービス・プロバイダー
いま米国のベンチャーキャピタルは積極的にAI関連のスタートアップ企業に出資しています。そうやって投資された資金は大急ぎでビジネスの構築に投入されています。アマゾンのAWSやマイクロソフトのアジュールに代表されるクラウド・サービス・プロバイダーはそういう特需を直ちに売上高に結びつけています。実際、足元の各社のデータセンター売上高成長は加速しています。
音楽が鳴り止む時
こういう集中豪雨的な投資は深慮に欠ける、無駄の多い投資です。大部分が失敗すると思われます。言い換えれば何時か音楽がぱったり鳴り止む時が来るということです。でも、それは今ではありません。今はまだ音楽がガンガン鳴っている最中なので相場から降りてしまうのは勿体ないです。
それでは「何時音楽が鳴り止む?」ということですが、それを知る最善の方法は各社の決算をじっくり吟味し、カンファレンスコールで経営陣が言っていることを注意深く聞き届けるということに尽きます。気分で相場を張るのではなく、ちゃんと確認しながら、異変が無い限りとことんついて行く態度が必要です。