雇用統計の結果

非農業部門雇用者数

12月8日(金)に発表された11月の非農業部門雇用者数は予想18万人に対し19.9万人でした。

(出典:労働省)

ヘルスケアの雇用は+7.7万人でした。これは過去1年の平均である5.4万人を上回る伸びでした。

政府の雇用は+4.9万人でした。これは過去1年の平均である5.5万人よりやや低い伸びでした。

製造業の雇用は+2.8万人でした。ストライキが行われていた自動車メーカーで操業が再開されたことが雇用増につながりました。

レジャー&ホスピタリティ産業ではレストランの雇用拡大で+4万人の雇用が創出されました。

その反面、小売業は-3.8万人でした。百貨店、家具小売店での雇用が減少しました。

失業率

11月の失業率は予想3.9%に対し結果3.7%でした。

(出典:労働省)

平均時給

平均時給は+12¢の増加でした。

(出典:労働省)

まとめ

今回の一連の数字は市場参加者の予想に大体一致する内容で、大きなサプライズはありませんでした。

連邦準備制度理事会(FRB)は7月以降、米国の政策金利であるフェデラルファンズ・レートを5.25~5.50%で維持したままです。今回の雇用統計でも政策金利に変更を加える必要性は感じられませんでした。

雇用市場の過熱感はだいぶ取れました。その一方で足元の景気は引き続き堅調であり、ソフトランディングの可能性が出てきています。過去に米国経済がソフトランディングした際、株式のバリュエーションは大幅なマルチプル・エクスパンションを見ました。

そのことから考えて米国株には強気の展望を持てると思います。