【トライオートFX】コアレンジャーのリスク管理

自動売買セレクト『コアレンジャー』を運用中のお客様から、『豪ドル/NZドルのレートがコアレンジ帯を外れそうですがロスカットされてしまいますか?』や『評価損が大きくなっているがどうしたらいいのか』などのお問合せをいただくことがあります。

今回は「自動売買セレクト」コアレンジャーの仕組みを改めて振り返り、評価損が大きくなった場合などのリスク管理についてご案内したいと思います。

1. コアレンジャーの仕組みをもう一度

コアレンジャーってどんな自動売買?

  • 各通貨ペアの過去約4年半(2014年1月2日~2018年4月30日)の高値と安値の差を参考にしてレンジ幅を設定します。
  • 60%~70%の価格(日足終値)をカバーできる価格帯を「コアレンジ帯」とします。
  • コアレンジ帯以外を「サブレンジ帯」とします。
  • コアレンジ帯に買い注文と売り注文を同時に発注します。
  • コアレンジ帯より上のサブレンジ帯では売り注文のみ、 コアレンジ帯より下のサブレンジ帯で買い注文のみを仕掛けます。

『コアレンジャー』レンジ帯のイメージ図

例えば、現在(20181219日)期間収益率で上位となっている『コアレンジャー_豪ドル/NZドル』を例にみていきます。
『コアレンジャー_豪ドル/NZドル』は買い注文22本、売り注文22本の計44本の自動売買注文で構成されています。コアレンジ帯とサブレンジ帯の注文詳細は下記のとおりです。

2. ロスカットされてしまうことはある?

『コアレンジャー_豪ドル/NZドル』を運用した際のロスカットラインは、お客様ごとの稼働タイミングや証拠金預託額、保有建玉の数量などより異なるため、一律に案内することができません。
仮に、サービス提供開始の2018716日(月)に推奨証拠金額で稼働を開始した場合のシミュレーションをしてみます。

2018716日(月)に稼働を開始】

【シミュレーション結果(2018年7月16日~2018年12月10日)】
実現損益              182,516
評価損益              -236,244
総合損益              -53,728
推奨証拠金           1,040,546
口座余剰金           986,818
必要証拠金           408,000円(買い建玉12万通貨、売り建玉16千通貨)
有効比率              241.86%

上記のように、豪ドル/NZドルのレートが下落している局面では評価損が発生しますが、有効比率は241.86%となり、証拠金不足やロスカットはシミュレーション上発生しておりません。
※上記シミュレーションはトライオートFXの1分足レートをもとにスプレッド、スワップポイント、売買手数料を加味してバックテストを行った結果となりますが、実際の運用成績と異なる場合もございます。

3. リスクの管理2つのポイント

自動売買セレクトを運用していく際には、ご自身の証拠金状況を把握することやリスクを想定することが大切になります。
証拠金状況やリスクを把握するためのポイントをご案内していきます。

① 有効比率を高めに保つ
有効比率(%)とは、有効証拠金÷必要証拠金×100(%)で算出され、現在の口座資産である有効証拠金と、現在保有している建玉の取引を維持するための保証金である必要証拠金の割合を表しており、取引画面上部から確認いただけます。

トライオートFXには、ロスカットや証拠金不足といった強制決済のルールがあります。(2018年12月現在)
強制決済を回避するためには、少なくとも常に有効比率が100%を上回る状態となるよう、口座の資金管理を行っていただければと思います
◆ロスカット・証拠金不足についてはこちらからご確認ください。

有効比率のパーセンテージを大きくしていただくほど、ロスカット回避効果があります。
評価益が大きくなれば有効比率はあがり、反対に評価損が大きくなると有効比率はさがります。

② 想定のロスカットラインを把握する
あとどのくらい下がったらロスカットとなるのか?をおおまかに知っておくことも大切です。
ロスカットまでの水準は、必要証拠金・有効証拠金・保有建玉数量から簡単に計算できます。
※以下の計算式や例は2018年12月時点での証拠金不足・ロスカットルールに基づき掲載しています。


証拠金不足までの値幅=(有効証拠金-必要証拠金)÷建玉数量÷円転レート※

ロスカットまでの値幅=(有効証拠金-必要証拠金/2)÷建玉数量÷円転レート※
※対円通貨ペアを取引される際は円転いただく必要はありませんが、円を含まない
 クロスカレンシー通貨ペアを取引されている際には、円転していただく必要があります。

豪ドル/NZドルの場合は…
証拠金不足までの値幅=(有効証拠金-必要証拠金)÷建玉数量÷円転レート(NZドル/円のレート)
ロスカットまでの値幅=(有効証拠金-必要証拠金/2)÷建玉数量÷円転レート(NZドル/円のレート)
また、保有建玉が両建の場合の建玉数量は、買い建玉と売り建玉の差分となります。

 

必要証拠金と有効証拠金はPC版の取引画面上部からすぐに確認できます。

保有している建玉につきましては、「建玉照会」から確認できます。

例)コアレンジャー_豪ドル/NZドルを10k(1万通貨)で稼動(買い建玉15万通貨、売り建玉5万通貨)を保有している場合
有効証拠金… 1,000,000円
必要証拠金…  510,000円(12/14時点)※

1,000,000円-510,000円=490,000円
490,000円÷150,000=3.26666…円
3.26666…÷77円(NZ/円のレート)=0.04242…NZドル

この計算ででてきた約0.042NZドルが、証拠金不足(有効比率100%)までの値幅です。
取引終了時点で豪ドル/NZドルのレートが現在の1.0555(12/14時点)から-0.042の1.0135を下回ると証拠金不足が発生します。
※両建て時の証拠金額はMAX方式となり、同一通貨ペアの売建玉と買建玉の証拠金額を比較し、金額の多い方のみ証拠金として必要となります。

4. 有効比率が下がってきたら

ここからは自動売買セレクトに限らず、取引をおこなっていただくうえで、口座の有効比率を上げ、ロスカットのリスクを下げる方法をご案内いたします。
余裕を持った運用をしていただくためお役立てください。

【有効比率を上げるには】

  1. ご入金いただく(有効証拠金を増やす)
  2. 保有建玉を決済する(必要証拠金を減らす)

1.ご入金いただく(有効証拠金を増やす)
最もシンプルな対処方法がご入金です。ご入金いただくことで有効証拠金を増やしていただくことができます。
上記でもご説明いたしましたとおり、有効比率の低下によりロスカットや証拠金不足が発生いたしますので、余裕を持った金額をご入金いただければと思います。
→入金方法はこちらをご確認ください。

2.保有建玉を決済する(必要証拠金を減らす)
保有建玉を決済することで必要証拠金を減らし有効比率を上げることができます。
例えば、複数の自動売買セレクトを利用されている場合に、その中の一つのセレクトの保有建玉を決済・稼働停止することや、自作の自動売買、マニュアル注文の建玉を決済いただくことで、対応可能です。
※『自動売買セレクト』は、複数の自動売買注文がセットとなり自動売買プログラムを形成しています。セットとなっている自動売買注文を個別に決済・稼働停止や削除等した場合、当初の意図と異なる動きとなる可能性がございます。アレンジを加えずに利用されたいという方は、そのままのご利用をおすすめいたします。
→自動売買の手動決済方法はこちらをご確認ください。

まとめ

コアレンジャーは、ある程度の評価損を抱えつつも、想定レンジ内で為替の動きを収益チャンスとし少しずつ利益を積み上げていくというコンセプトのもと設計されています。
最終的にはご自身の判断となりますが、評価損失の拡大による不本意なロスカットを避けていただくためにも、ご資金に余裕を持ち運用をお楽しみください。