【第2回】利用率81.4% なぜ「自動売買」なのか

2016年2月8日(月)からリニューアルするインヴァスト証券のトライオートFX。
その全容についてインヴァスト証券 取締役CMOの鶴見氏にインタビューを行いました。

― トライオートFX。リニューアルして何が変わるのか聞いてみた。[全4回] ―
【第1回】大幅コスト改善。マニュアル取引でも戦えるように
【第2回】利用率は81.4% なぜ「自動売買」なのか
【第3回】投資額からプロが提案。あなたに合った自動売買プラン
【第4回】トライオートFXの更なる秘密

―今回のリニューアルで、自動売買注文機能が大幅に改善されるそうですね。
トライオートFXの自動売買について、あまり理解されていない点もあるかと思います。改めてトライオートFXの自動売買の特徴を教えてください。

はい。3月で3年経つのですが……理解がそれほどないというのは少し残念ですね。
トライオートFXの自動売買の設計は、オートパイロット注文(AP注文)という独自の連続注文が全てのコアになっています。簡単にいうと、If Done OCO注文の繰り返しです。
これに加えて、連続注文を自動で停止する条件(セーフティ設定)がセットで「オートパイロット注文(AP注文)」となります。
つまり、オートパイロット注文は連続注文条件+停止条件で構成されているというわけです。

このAP注文は、複数しかも自由度高く設定することができるので、よりパワーアップした売買ロジックを構築することができます。これらを「仕掛け」と呼んでいます。魚をガサっと網を仕掛けるようなイメージですね。
オートパイロット注文や仕掛けは、自分で自由に作成することもできますし、プロが作成した売買ロジックを使用することもできます。一つ一つの設定をいつでも柔軟に変更することもできるのがトライオートFXの自動売買の最大の特徴です。

人間が不得意なことを自動に任せる

―なぜこのような連続注文機能を開発したのでしょうか?

FX取引で非常に重要な要素の1つ、「感情コントロール」に関する問題を解決できるからです。

私たちは取引所FXのお客様、店頭FXのお客様を合わせて約20万口座お預かりしています。
その中で、継続的に利益をあげている人や損失を出し続ける人、たまに利益を上げる人など、当社では時間をかけて分析をしています。

みなさんもよく耳にするように、継続的に利益を上げ続ける人には、
・パターンやルールがある
・感情に左右されない
・資金管理ができる

などの特徴があります。
これら全てに当てはまらない投資家の方で、継続して利益を上げている方は見たことがありません。
トレードの「パターンやルール」を築くための知識は、各FX会社の専門家が提供する質の高い情報で溢れているため比較的簡単に構築することができます。
でも、知識だけでは勝てません。その理由は、その「パターンやルール」を実行できないからです。

―「感情コントロール」ができないからということですか?

そうです。少々小難しい話をしますが、行動経済学を代表する「プロスペクト理論」でも説明されているように「人間は損失を抱えている時は、より多くのリスクを取ってしまう」という特性があります。
FX取引をしている多くの方は、自然と「耐えうる評価損の限界まで我慢し、損切りする」という行動をとっているのです。

例えば「損切りをせずにずっと持ち続ける」といった方法(ルール)をとっているならば、それはそれで正しいと思います。
でも、その場合、最悪のケースでいくら位の資金が必要なるのかを把握する「資金管理」が必須です。
最悪のケースに耐えられるようにすると必要資金量が多くなり、換金性が落ちます。なので、大多数のFXトレーダーの方は結果的に頻繁に売買を繰り返すことになります。
一時的に良い時が続いたとしても、ルールをしっかりと執行できない人は、いつか必ず大きな損失を出してしまいます。
もともとはそういった面をサポートする注文機能として開発したのが「AP注文」です。
売買方向と利益確定額、損切り額、停止条件など、はじめにルールやパターンを決めるは「人間」で、人間が不得意な”実行”(取引)は、「自動」に任せるのコンセプトですね。

81.4%が利用 仕掛けランキングが支持されている

―自動売買の利用者は81.4%と、とても多いですね。お客様はどのような使い方をされているのでしょうか?

リリース当初は、AP注文を1つずつ作成する機能しかなかったので、AP注文を単体で利用される方がほとんどでした。
一部のFXトレード上級者の方は、当初からAP注文を複数組み合わせて、自分だけの強力な「仕掛け」を作られている方もいました。今でも、単体で作成されたAP注文の件数は全体の3分の1を占めています。

その後、「クイック仕掛け」という「仕掛け」を簡単に作成できる機能を提供するようになり、「追尾仕掛け」や「価格指定仕掛け」など数多くのロジックを当社から提案しました。工夫を凝らせば無限に戦略を組み立てられるのがAP注文の特徴ですが、「より効果的なロジックを提案してほしい」との声をいただき、大量投入したロジックの種類を厳選し徐々に絞り込みを行いました。このクイック仕掛けも、全体のAP注文の件数のおよそ3分の1を占めています。

現在、利用率が増えているのは、「仕掛けランキング」です。
これは、仕掛けが実際にどのような売買をするのか、どのくらいの収益を出せるのか、どの仕掛けを選べばよいのか、などお客様から多くいただくご要望や問題を解決するために開発した機能です。「ロジックの提供・バックテスト・収益ランキング」を並行して行うことで解決しました。

仕掛けランキングには、当社テクニカルアナリストの山口哲也監修の仕掛けなど数千以上登録されていて、バックテストした成績結果の他、著名人がオススメしているなどの情報を基にロジック(仕掛け)を選ぶことができるようになっています。

リリース当初は、AP注文を1つずつ作成する機能しかなかったので、AP注文を単体で利用される方がほとんどでした。
一部のFXトレード上級者の方は、当初からAP注文を複数組み合わせて、自分だけの強力な「仕掛け」を作られている方もいました。今でも、単体で作成されたAP注文の件数は全体の3分の1を占めています。

昨年1番人気だった仕掛けは、豪ドル米ドルですが、実際に稼働させたことがある方で、実に7割程度の方がプラスだったと聞いています。
途中でお客様が稼働を止めていなければ、全員の10割がプラスで終わったでしょうから、今後も良いロジックを継続的にお客様に情報提供してまいります。

今では、トライオートFXを初めてご利用されるお客様の多くが「仕掛けランキング」から取引をスタートされます。
AP注文の仕組みを理解した方は、次第にご自分でクイック仕掛けや単体AP作成を使って仕掛けを作成されますね。

ストラテジーとAP注文の違いは 「他人」か「自分」か

―インヴァスト証券は「シストレ24」という自動売買サービスも提供していますが同じ「自動売買」でもシストレ24とトライオートFXでは何が違うのでしょうか?

「仕掛けランキング」の見た目を「Myシストレ24」のようにしてしまったのが誤解を生んでいるかもしれませんが、根本的にコンセプトが違います。

まず、シストレ24は、「他人が売買」します。
というのも、どんなロジックなのかも非公開の、単純に成績で選んでいるものです。
ロジックを自分で設定するところはありません。自分は選ぶだけ、売買は選んだプログラムが全てを決める「お任せ売買」です。

一方、トライオートFXは、「自分で売買」します。
見た目が似ている「仕掛けランキング」のどの仕掛けもロジックは全て公開されているので、「選んだ」の訳が違います。
連続注文はあくまで裁量取引をサポートする素敵な機能です。相場観は100%トレーダーに委ねられます。
シストレ24は「ストラテジーのせい!」なのですが、トライオートFXはAP注文のせいにはできないのです。

と、長々トライオートFXの自動売買について説明してきましたが、次回はリニューアル内容についてしっかりご説明したいと思います。

― トライオートFX。リニューアルして何が変わるのか聞いてみた。[全4回] ―
【第1回】大幅コスト改善。マニュアル取引でも戦えるように
【第2回】利用率81.4% なぜ「自動売買」なのか
【第3回】投資額からプロが提案。あなたに合った自動売買プラン
【第4回】トライオートFXの更なる秘密

鶴見 豪(つるみ ごう)インヴァスト証券株式会社 取締役CMO

1980年横浜市生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。
2002年インヴァスト証券の前身であるKOBE証券に入社。2005年退社するも2010年に再度入社し、2014年6月取締役就任 現在に至る。
同社にてカスタマーサポート、システム、マーケティングを管掌。
自身が開発に携わるサービスではリアル資金で自らも取引を行っている。ペンネームは金の卵おじさん。Myシストレ24とトライオートFXの考案者。