FX初心者が覚えるべき基礎知識は?まずやることや取引方法について解説

FX初心者なので、始めても失敗するのではないかと不安に思っていませんか?

FXはリスクがありますが、目標を設定して順序立てて始めれば、初心者でも利益が狙える可能性があります。この記事ではFX初心者が利益を出すために、まずやることについて解説しています。これからFXを始める人、FXを始めたばかりでうまくいかないと感じている人はぜひ最後までお読みください。

FXとは

FXとはForeign Exchangeの略で、外国為替証拠金取引のことを指します。FXは外貨に投資をする金融商品で、株式や投資信託に比べて取扱商品数が少ないため商品が選びやすい、ほぼ24時間取引できることから自身のライフスタイルに合わせて取引できるといった理由から、初心者におすすめです。

関連記事:FXとは何?初心者に向けて仕組みや魅力・リスク

初心者が覚えるべきFXの基礎知識

FX初心者が覚えるべきFXの基礎知識について紹介します。FXを始めるにあたり、まず覚えておきたい用語は次の6つです。

  • レバレッジ
  • 空売り
  • スワップポイント
  • スプレッド
  • ポジション
  • 必要証拠金

各用語について詳しく解説します。

レバレッジ

レバレッジとは「てこの原理」のことで、少ない自己資金で多くの取引ができる仕組みのことです。例えば10万円の自己資金があったとすると、レバレッジを10倍にすることで100万円分の取引ができようになります。ただし取引できる金額を大きくするとその分、損益が大きくなります。

10万円で1ドル100円のときに1,000通貨購入した場合、1円円安になると1,000円の利益、1円円高になると1,000円の損失となります。

しかしレバレッジを10倍にして1万通貨購入した場合、1円の10分の1にあたる10銭円安になっただけで1,000円の利益、10銭円高になっただけで1,000円の損失となります。

レバレッジを大きくすると、小さな値動きでも大きな利益が狙えますが、逆に小さな値動きでも大きな損失が生じることもあるため注意が必要です。

レバレッジについてより詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。
関連記事:FXのレバレッジ取引とは?現物取引との違いや特徴をわかりやすく解説

空売り

株式などの資産を借りることで、売りから始める取引のことを「空売り(からうり)」と呼びます。

FXは取引開始時と終了時の損益だけを受け渡す「差金決済取引」の一種であることから、現物を保有していなくても売りから取引を始めることができるのです。

空売りをすることで、価格が下落したときでも利益を出せますが、価格が上昇したときは損失になります。

FXの事例を挙げると、1ドル100円で1,000通貨を空売りした場合、円安で101円になると1,000円の損失、円高で99円になると1,000円の利益になります。

スワップポイント

スワップポイントとは2国間の金利差から生まれる利益のことで、金利差調整分と呼ばれます。スワップポイントは通貨ペアのうち、金利の高い国の通貨を買い、金利の低い国の通貨を売ることで得られます。

例えば米ドル円の通貨ペアの場合、2023年7月時点では日本よりアメリカのほうが高金利です。そのため米ドル円の通貨ペアの買いポジションを保有していることで、ポジションを保有している日数分のスワップポイントが得られます。

しかし、スワップポイントは通貨ペアのうち金利の高い国の通貨を売り、金利の低い通貨を買うとスワップポイントの支払いが生じます。米ドル円の場合を例にすると、売りポジションを保有している日数分、マイナススワップとして損失が発生します。

スワップポイントについてより詳しく知りたい人は、こちらの記事が参考になります。
関連記事:FXのスワップポイントとは?計算方法やスワップ運用のコツをわかりやすく説明

スプレッド

スプレッドとは売値と買値の価格差のことです。米ドル円の通貨ペアで、売値が110.120円、買値が110.125円とすると、その差額0.5銭がスプレッドになります。

スプレッドはFXにおける実質的なコストにあたるため、スプレッドが狭ければコストが安い、広ければコストが高いと言えます。

スプレッドについてより詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
関連記事:FXのスプレッドとは?広がる理由や計算方法・注意点を説明

ポジション

ポジションとは、新規注文をして、未だ決済していない資産のことです。例えば、米ドル円の買い注文をして決済をせずに保有しているポジションを「買いポジション」、売り注文をして決済をせずに保有しているポジションを「売りポジション」と呼びます。

買いポジションは「ロングポジション」、売りポジションは「ショートポジション」と言うこともあります。

必要証拠金

ポジションを保有するために必要な証拠金のことを「必要証拠金」と言います。証拠金とは自身のFX口座に預けておく資金のことで、取引をするうえで担保の役割があります。

FX取引をするときの必要証拠金の計算式は以下の通りです。

必要証拠金 = 通貨単位 × 現在のレート ÷ レバレッジ

上記の計算式より、米ドル円の通貨ペアを、1ドル140円、1,000通貨、レバレッジ25倍で取引するときに必要な証拠金は、次のように計算します。

1,000通貨✕140円÷25倍=必要証拠金は5,600円

FX初心者がまずやることは?

FX初心者がまずやることは、以下の通りです。

  1. 目標を設定する
  2. FXの基礎知識を身につける
  3. 実践する
  4. 情報収集を日常的に行う

順を追って紹介していきます。

①目標を設定する

まずは何の目的で、どのくらいの期間で、いくら増やしたいのかといった目標を設定しましょう。FXは、短期で利益を狙うものから長期間運用するものまで、さまざまなトレード手法があります。

目標を決めずにFXをスタートしてしまうと、本人にとっては長期的な投資が合っていたにもかかわらず、リスクの高い短期のトレードに資金を費やすなど、資産を必要以上にリスクにさらしてしまうおそれがあるからです。

FX初心者は始めるときに、次のような目的を明確にして、そこから目的に合った取引手法を見つけることが大切です。

  • 何の目的でFX取引をするのか?(老後のゆとり、車や家の頭金など)
  • いくらに増やしたいのか?
  • どれくらいで目標額まで増やしたいのか?

②FXの基礎知識を身につける

目標設定をしたら、FXの基礎知識を身に着けていきます。ここは自身にあった取引手法を見つけるうえで、大切な工程です。

  • 書籍
  • インターネット
  • 動画
  • FX会社が運営する動画やニュースなど

これからFXを勉強する予定で、基本的な用語から学びたい人は、基本から順番に体系的に書かれている書籍がおすすめです。書籍を読んでも理解できない箇所は、インターネットで深掘りして知識を補っていきましょう。

また、チャートの見方など、文章だけでは理解しにくい内容は、動画の活用がおすすめです。

各国の政策金利や経済指標といった、FXに関連する重要な指標の発表予定や発表内容、ニュースなどは、FX会社のコンテンツで確認できるためできれば毎日チェックしておきましょう。

③実践する

基礎知識を身に着けたら、実際にトレードを始めてみましょう。実際にトレードをしてみると、勉強した通りに為替レートが動かずに戸惑うことがあるかもしれません。しかし為替はさまざまな要因で値動きをしているため、自身の情報量が不足していた可能性があります。100%相場を予測することは不可能ですが、勉強を積み重ねていくことで確率を上げることは可能です。実践を始めてからも、勉強は継続していきましょう。

また、トレードをしたら、それについて振り返る時間も大切です。特に自分の想定とは逆の値動きをしたトレードについては、情報の見落としはなかったか、他に有力な売買シグナルはなかったか、再検証して次のトレードに活かしましょう。

すぐに自分の資金を使ってトレードをするのが不安な人は、FX会社によってはデモトレードを用意している場合があるため活用してみるのもおすすめです。

デモトレードとは仮想の資金の範囲内で、実際と同様のトレードができる機能のことです。デモトレードであれば、損失がでても自己資金を失うわけではないため、基本的なトレードの練習ができる他、複数のトレード手法をまとめて検証することもできます。

④情報収集を日常的に行う

保有している通貨ペアに関連するニュースの内容次第で、トレンドの方向性が大きく変わる可能性があります。FX取引を始めた後も引き続き勉強は必要ですが、以下のようなコンテンツをもとに、情報収集も日常的に行うようにしましょう。

  • テレビ
  • 新聞
  • FX会社が提供しているニュース

また、情報収集をする際はフェイクニュースなどに出会うこともあるため、おかしいと思った情報はニュースの出処や複数のサイトを確認することも大切です。

FXの取引方法

実際にFX取引をするときは、以下の流れで進めていきます。FX会社の最小通貨単位にもよりますが、最小通貨単位が1,000通貨であれば1万円弱でもFXは始められます。

ただし必要最低限でスタートすると、すぐに証拠金が不足して追加証拠金の差し入れを求められるおそれがあるため、1,000通貨単位の場合でも、数万円から十数万円の証拠金を準備しておきましょう。

  1. FX会社を選ぶ
  2. 口座開設を行う
  3. 口座に保証金を入金する
  4. 通貨ペアを選ぶ
  5. 新規注文を発注する
  6. ポジションを決済する

FX初心者が1日5,000円稼ぐコツ

FXで1日5,000円稼ぐことは、不可能なことではありません。ここではFX初心者が1日5,000円を稼ぐために覚えておかなければならないコツについて紹介します。

少額取引でコツを掴む

取引する金額が大きいと、わずかな値動きでも大きな損失を被る可能性があることから、FX初心者はまず少額取引でコツを掴むことを心がけましょう。

ただし少額取引は大きな値動きがあっても、大きな利益に繋がりにくい傾向があるため、これだけで1日5,000円を稼ぐのは難しいかもしれません。そのため少額取引では、まずトレードの勝率を上げることを心がけると良いでしょう。

関連記事:FXを少額で始めるメリット・デメリット|少額取引に適したFX会社の選び方

トレードルールを決める

FX初心者は利益を積み重ねていても、一度の損切りで失敗して大きな損失を出す傾向があります。これを防ぐには、自分なりのトレードルールを決めることが大切です。ここで言うトレードルールとは、あくまでも自身で定めたトレードの決め事を指します。

例えば1ドル100円で買い注文をした場合、99円まで下がったら「必ず」損切りする、101円まで上昇したら「必ず」利益確定するといったトレードルールを自身で決めて、確実に実行することが、大きな損失を回避するポイントです。

まとめ

FX初心者でも、十分な準備をしてFX取引を始めれば、利益を狙うことは可能です。まずはFXを始める目的を明らかにして、基礎知識を身に着けてからトレードを始めましょう。また、最初は思ったように利益に繋がらないかもしれません。しかし、トレードを実際に始めた後もトレードを振り返り、日々の情報収集を継続していくことで、勝率は上がっていくでしょう。最初から取引をするのが不安な人は、デモトレードの利用もおすすめです。

また、自身で実際にトレードをするのが不安な人は、システムトレードの活用を検討してみましょう。システムトレードとは、あらかじめ定めたトレードルールに基づいて、機械的・継続的に売買を繰り返す仕組みのことです。インヴァスト証券の「トライオートFX」は、あらかじめ用意されたトレードルールの中から、自身に合ったものを選ぶだけでシステムトレードが始められます。

またAIを活用した「マイメイト」というシステムトレードもあります。エージェントと呼ばれるキャラクターが過去のトレードを学習し、以降のトレードに学習内容を生かす仕組みです。マイメイトも自身に合ったエージェントを選ぶだけで始められるため、初心者におすすめです。