今日の裏読み、表読み

昨日はリスクオフの動きが広がった。各国の利上げに加えて、スイス中銀まで利上げに踏み切ったこともあり、株価を圧迫している。
 その面では、本日の日銀金融政策決定会合にも大きな注目が集まっている。直近では、海外のヘッジ・ファンドが、日銀のYCCに対して切り崩しを仕掛けているが、恐らく黒田日銀は、現状の緩和姿勢やYCC政策を変更することはなく、その面では、巻き戻しも出易い。引き続き強力な金融緩和の継続が示されれば、円売りの安心感は続くが、ただ、黒田総裁などでは、円安に関して、いろいろな質問も出易く、また直近では、財務省の圧力もあって、一定の円安発言が出る可能性も残っている。更なる円売りの修正には、くれぐれも注意しておきたい。
経済指標としては、NZ5月製造業PMI、英5月小売売上高、ユーロ圏5月消費者物価指数・改定値、加5月生産者・鉱工業製品・原料価格指数、米5月鉱工業生産・設備稼働率と5月景気先行指標総合指数などが発表される。
 比較的注目は薄いが、米国の指標は直近弱い結果も目立っており、FOMCの強い利上げ姿勢もあって、景気悪化懸念につながると米長期金利の低下が更に進む可能性があるので注目しておきたい。
その他、週末のポジション調整の動き、また米株に関してはメジャーSQとなることで、荒れた動きの可能性はあるが、これを機に下げ止まりを見せることが出来るか注目したい。
 本日の為替の戦略としては、ドル円は、昨晩比較的大きな調整となっているが、本日は日銀の結果で、また円売り気味となり易い。ただ、円ショートも大分溜まっており、戻りではやれやれの売りが出易いだろう。その場合、黒田総裁の発言に対して、敏感な動きをしやすく、少しでも円安懸念が示された場合、大きな調整につながる可能性に注目したい。従って、早期は押し目買いから、吹き上がったらしっかりと利食いや売り狙いで臨みたい。対応としては、昨日の安値131.50と高値134.68がストップ圏となる。
 ユーロドルやポンドドルは、巻き戻しが強まっているが、引き続き戻りではやれやれの売りが出易く、慎重に売場を探して、下げが甘ければ買い戻しながらの対応となる。 
 またクロス円は、割安感もあって、昨日の安値が維持されると押し目買いも、しっかりと反発では利食いを優勢しておいた方が良い感じとなる。