アメリカのマーケット展望【2024年7月度】

短期の相場見通し

S&P500指数の向こう1カ月のターゲットは5300とします。

6月後半、これまで相場の牽引役を勤めてきたエヌビディア(ティッカーシンボル:NVDA)、ブロードコム(ティッカーシンボル:AVGO)、マイクロン・テクノロジー(ティッカーシンボル:MU)、アーム(ティッカーシンボル:ARM)、クアルコム(ティッカーシンボル:QCOM)などに買い疲れが見られました。

別にAIの投資テーマに変化が出たとか関連銘柄が決算を取りこぼしたというような分かりやすい変化は出ていません。

あくまでも強欲になりすぎた投資家が、ちょっとした相場のアヤに足元をすくわれて高値でしこりを作ったという塩梅だと思います。

これらの銘柄が高い日には他の銘柄は軟調であり、逆にこれらの銘柄が安い日には米国株は全体に堅調という、シーソーゲームのような商状を呈しています。そして全体として騰落線はダラダラ安を辿っています。これは投資資金がごく一握りのAI関連株に集中してしまい、他の銘柄に回るべき買い余力をすべて吸収してしまっているという風に理解できます。

このようないびつな相場は、ある程度続く事はあっても、永久に持続可能ではありません。ある時点で不均衡が極点に達し、調整が入ることが多いです。

相場全体として今ひとつ推力に欠ける一因は、連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに慎重なためです。最後の利上げがあったのは今からちょうど一年前の7月であり、米国の政策金利は12ヶ月連続で横ばいとなっています。5.25%という現在の政策金利の水準はFRB自体が「やや引き締め的だ」と述べているように株式市場にとっては逆風です。

このところ長期金利がやや下がり気味なのは、インフレ退治が捗っているというよりも、長く高い水準に据え置かれた政策金利が景気後退リスクを増大させていることを投資家が懸念しているためだと解釈できるでしょう。

実際、カナダ、スイス、欧州の中央銀行はすでに利下げに転じており、先進国の中央銀行の間での足並みは乱れ始めています。

それはある時点でマーケットが比較的大きな不均衡の訂正を余儀なくされるリスクが高まっていることを示唆します。

米国経済の現況

米国経済は総じて好調です。6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で示された経済予想サマリー(SEP)では今年年末の時点での米国のGDP成長率は+2.1%と見られています。失業率は4%が見込まれています。これは米国にしてみればかなり低い水準です。

FRBが好んで使うインフレのゲージであるPCEコア・インフレは2.8%が予想されており、これはFRBとしては容認できない高すぎるインフレです。

従って政策金利は引き続き現在の高い水準が堅持されると考えるべきでしょう。

企業業績

米国の企業業績は好調です。2023年から2024年にかけてのEPS成長率は+11%、2024年から2025年にかけては+14%が見込まれています。株価は業績の伸長より若干先走り気味ではあるけれど、それは容認できる範囲内だという風に形容出来ると思います。

注目CFD

米国D30(NYダウ)、米国NQ100(ナスダック100)、米国S500(S&P500)、米国R2000(ラッセル2000)、日本225(日経225)は高値波乱の様相を呈し始めている米国株の現状に鑑み、ショートで臨むべきだと考えます。

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