今日の裏読み、表読み(2023/06/14)

昨晩は、米5月消費者物価指数が落ち着いた結果となったことで、リスクオンの展開となった。ただ、本日は注目のFOMCの結果が公表されることで、この動きが続くかは不透明なことは、留意しておきたい。
 注目のFOMCでは、今回政策金利の据え置きが想定されており、これ自体は織り込みの範囲。ただ、今回はFRBメンバーの成長率見通しやFOMCメンバーのFF金利見通しが公表される。特にドットチャートでは、3月時点の2023年末の政策金利見通しが、5.1%となっているが、これが引上げられると今後の利上げの可能性につながるので、注目しておきたい。加えて声明やパウエルFRB議長の記者会見では、あくまで今後の政策は、データー次第として、7月以降の利上げの余地を残す可能性が高く、こういった面もドル相場を支える動きとなるかもしれない。
 経済指標としては、NZ第1四半期経常収支と5月食品価格指数、独5月卸売物価指数、英4月月次GDP、4月鉱工業・製造業・建設業生産、4月貿易収支、スウェーデン5月消費者物価指数、ユーロ圏4月鉱工業生産、米国では、MBA住宅ローン申請指数、5月卸売物価指数などが発表される。
 注目は、米5月卸売物価指数となるが、米5月消費者物価指数同様、予想を下回るか、下回らないとしても落ち着きを示すならリスクオンの動きを支える見通し。ただ、FOMCの結果発表を控えていることで、総じて影響は限られそうだ。

 戦略としては、ドル円は、本日もFOMCの結果発表で、荒れた動きも想定されるが、引き続き直近安値138.38と高値となる140.93のレンジ・ブレイクが発生するかが大きな焦点となる。まず上値は、140.30-45が押さえると弱い可能性があるが、出来れば140.93をストップに、慎重に戻りを売り狙い。ただ、ターゲットは、押しが甘ければ買い戻しが安全そうだ。またもし、140.93を越えるなら、その後押し目買いに転じることも一考となるが、こういった買いは、141.50や142円のサイコロジカルが押さえると利食い優先となる。一方買いは、139.01をストップに、押し目買い場を探しながら、それまでの高値が押さえると利食いながらの対応となる。尚、大きく下がる可能性は低いと見るが、138.76や138.38を割れると調整が深まることは留意しておきたい。
 ユーロドルは、上値を1.1092-95で抑えられて、1.0635まで下値を拡大も、これを維持して反発。一応昨晩は1.0824まで上値を拡大しているが、揉み合いからは逸脱していない。上値は、1.08024や1.0831が押さえるとこれをストップに売り狙い。このターゲットは、1.0773、割れても1.0733-43が維持されると利食い、割れても1.07前後は買い戻しや買い狙いで、このストップは1.0667割れで対応となる。この買いのターゲットは、それまでの高値がCapされると利食い優先となる。
 ポンドドルは、1.2308を安値に1.2625まで反発。上値はこの1.2625が押さえると売場探しから、ターゲットは、1.2550を前に下げ渋りでは利食いで、またこの位置から1.25まで買い下がって、ストップは1.2487割れ。割れても1.24ミドルまでは、利食いや買い下がりで、このストップは、1.2426割れまたは、1.2368-95割れとするなら、買い下がりでの対応となる。この買いのターゲットは、それまでの高値が押さえると利食い優先となる。
 一方クロス円は、強い展開が続いている。ただ、引き続き上値追いは避けて、押し目があれば買い狙いとなるが、下げる時は幅が大きくなることは留意しておきたい。早期は昨晩の高値が押さえると売り狙いも、超えるなら止める形。ターゲットは、昨日の安値を前に、押しが甘ければ買い戻しながら、また買いも検討されるが、このストップは、ペアによって異なるが、総じて8-12日の安値割れでの対応となるが、この買いのターゲットは、それまでの高値が押さえると利食い優先となる。