チャート分析のススメ② ~日本発祥!ローソク足の書き方~

こんにちは!テクニカルアナリストの山口です。

前回の記事に引き続きチャート分析第2弾です。

突然ですが、株式やETFなど金融商品を取引する上で、みなさんはどのようなグラフ(チャート)を見ていますか?

実は価格の推移を示すチャートの種類は、日本発祥のものであれば「棒足」や「碇(いかり)足」、「鉤(カギ)足」等、また、海外だと「ポイント・アンド・フィギュア」や「バーチャート」等、数多くありますが、日本で最も利用されているチャートは日本発祥の「ローソク足」になります。「ローソク足」は、チャートを構成する1本1本の形が、火を灯すローソクに似ているためこのように呼ばれます。

【ローソク足はどう作られるか?】

それでは、ローソク足とはどのようにグラフ化されているのでしょうか?

ご存知の方も多いと思いますが、ローソク足の1本1本の足は、「四本値(よんほんね)」と呼ばれる4つの価格、「始値(はじめね)」、「高値(たかね)」「安値(やすね)」「終値(おわりね)」から作成されています。

例えば、ある銘柄の1日の値動きが76.40で始まり、75.93まで下落した後、79.11まで上昇し、77.15で終わった場合、この日の足は下の右図のように作成されます。

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【ローソク足には「陽線(ようせん)」と「陰線(いんせん)」がある】

また、ローソク足には2つの種類があります。「終値」が「始値」よりも高いものが「陽線(ようせん)」、「終値」が「始値」よりも安いものが「陰線(いんせん)」です。

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日本国内では一般的に「陽線」は白抜きや赤で、「陰線」は黒塗りや青で表示されることが多いのですが、欧米などでは、陽線は上昇を示す緑色で、陰線は下落を示す赤色で、表示されているケースが多いです。

なお、ローソクの四角い箱型の部分を「実体(じったい)」や「胴体(どうたい)」といい、高値や安値までの線の部分を「髭(ひげ)」や「影(かげ)」といいます。

また、1日の四本値を利用して作成されたチャートを「日足(ひあし)チャート」、週間の四本値を利用して作成されたチャートを「週足(しゅうあし)チャート」、月間の四本値を利用して作成されたチャートを「月足(つきあし)チャート」と言い、「1時間足チャート」は1時間毎の四本値、「5分足チャート」は5分毎の四本値から作成されています。

【チャートからわかることは】

それでは、チャートから何がわかるのでしょうか?

下の図は日経225連動型上場投資信託【日経225ETF】(証券コード:1321)の週足チャートです。

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数字の羅列を眺めるよりも、このようにチャートにすることで、過去の価格推移がよりわかり易いですよね。

それ以外にも、その時々の「相場の方向性(トレンド)」「勢い(モメンタム)」「水準(レンジ)」「周期(サイクル)」なども見えてきませんか?

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次回は相場分析でもっとも重要な「トレンド」「トレンド分析」についてお伝えします。