景気や時勢に関係なく、どんな景気の時でも常に金に関する情報をニュースや新聞で目にする事に皆様はお気づきでしょうか?金は何百年も昔から投資の最前線を走り続けてきた金融資産です。ある研究によると、金への投資は西暦600年頃から始まったとも言われています。また、金は数多くの国において通貨としても利用されてきました。今日でも、投資対象として、また資産として根強い人気のある金がETFになったのは、ここ最近の事です。スパイダー・ゴールドは2004年11月に初めてニューヨーク証券取引所に上場し、2007年から現在のNYSE Arca(ナイスアーカ)で取引がされています。今日は、そんなゴールドETFについてご紹介します。
金に投資する方法って?
よく、投資対象として耳にする金ですが、実際に金に投資する方法は実はそう多くありません。まずは現物を保有するという方法。今では日々の値動きに合わせて手軽に金が買える金の自動販売機、なんてものもあります。(中東にあった、という話を聞いたことがあるかもしれませんが、日本にもあります。)後は、実際に金の延べ棒を購入する以外、金を使っている宝石などの製品を買うくらいでしょうか。しかも、実際に現物を保有するとなると、どこに保管・管理するか、いつどこで売買するのが良いのか、等の悩みが出てきます。また、現物の取引は手数料が高くなってしまうというデメリットもあります。
もうひとつの方法が、投資信託やETFで保有する方法です。この方法であれば、少なくとも保管の心配はなくなります。金関連の投資商品で今最も人気なのが、スパイダー・ゴールドシェア(GLD)。このETFは原資産に金を100%保有しているETFで、HSBCがその管理を任されています。このETFが原資産として保有している金は英国・ロンドンのHSBC貴重品保管室で厳重に保管されています。 実際に、現物の金を原資産として保有しているのでその連動性はとても高く、安心して保有することができます。ETFの中には、先物等を保有して原資産の動きを再現するような設計のものもあるので、中身をしっかり確認する事をおススメします。
http://video.cnbc.com/gallery/?video=3000077579 (元の動画です、音が出るのでご注意ください。CMの後映像が始まります。アナウンサーが金塊の中をリポートしているのは圧巻です)
金の値動きについて
金には昔から、リスク回避資産としての側面があります。ここ最近で金が最も伸びたのはリーマンショック後でした。リーマンショック時には、ほんの一時売られていますが、これはリーマンショックによる極度な信用収縮によりキャッシュが必要となり、あらゆる金融資産が売られたものの一環と解釈できます。その後は、世界がリーマンショック、ギリシャ危機と、信用リスク、通貨リスクの嵐が吹き荒れ他の金融商品が値を下げる中、日本円同様リスク回避資産の金は値上がりを続けました。その後、景気に対する不安が少しずつ後退し、日本がアベノミクスで勢いづいてきたあたりのタイミングから、金の上昇は一服しましたが、今年に入り再び上昇傾向にあります。
GLDは5月19日現在で120ドル(1万3000円)程度。金そのものへの投資はもちろん、リスク資産を保有する際のポートフォリオの安定化のための保有もおすすめです。