S&P500ETF 最も長い歴史を誇るETF

歴史

S&P500ETF(ティッカー:SPY)は、1993年1月に米国初の上場投資信託(ETF)として設定されました。1993年と言えば、インターネットがまだ夢物語だった時代です。それから20年以上が経ち、このSPYの今日の資産残高は1800億ドル(20兆円)を超え、世界最大のETFとしてその名を馳せています。

では、なぜこのSPYはこんなにも人気が出たのでしょうか。それは、この商品の歴史の長さだけが理由ではありません。

その対象がS&P500というアメリカを代表する指数であったことが大きな理由です。アメリカを最も代表する指数であるS&P500。その名の通り、米国を代表する500の銘柄で成り立つこのETFは、2万円でアメリカそのものに投資が可能であることが、もっとも愛されている理由なのです。

 世界最大のマーケットの、選りすぐりの銘柄群

アメリカには世界で一番大きな金融市場が存在し、S&P500指数はその中でも選りすぐりの500社で構成されています。

SPYを買うということは、iPhone やMacで有名なアップル、フェイスブック、ジョンソン&ジョンソンやコカ・コーラといったアメリカの有名企業で構成される「アメリカの成長そのもの」に投資する事に他なりません。また、このS&P500という指数は定期的に銘柄の見直しが行われているため。

「常に最新のアメリカを反映し続ける指数」でもあるのです。自分でこれらの銘柄に投資する場合、500も銘柄があるので莫大な資金が必要になるのはもちろん、指数の見直しがある度にそれに合わせて売買を行い入れ替えを行わなければなりませんが、このETFであればそれらの心配は一切不要です。

見直しがあれば自動的に新しい銘柄に入れ替えてくれるので手間いらず、しかも費用は200ドル(約22,000円)前後。

S&P500指数の中身って?

よりS&P500を身近に感じていただくために、この指数の中身についてご紹介します。下記が、トップ30位までに組み入れられている銘柄とその割合です。

いかがでしょうか? アップル、マイクロソフトから始まり、アマゾン、フェイスブック、グーグル(Alphabet Inc. というのは現在のグーグルの正式名称で、組織再編によって昨年10月より同名称となったもの)などのお馴染みハイテク企業や、アリエール、レノアといった洗剤や日用品を提供するプロクター&ギャンブル(P&G)、製薬会社大手のファイザー、お馴染みコカ・コーラ、タバコのフィリップモリス、ウォルトディズニー、インテル、コカ・コーラと肩を並べる清涼飲料水・ペプシコーラのペプシコ(PepsiCo Inc.)など、実に半数以上が私たちの生活にも深く関わっている企業なのです。

毎日かならず、これらのどれか一つの名前は耳にしていると思います。

ETF初心者の方には、基本的にこのS&P500銘柄をお勧めしているのですが、それはこのS&P500が、優れた分散投資のツールであるからだけでなく、規模、出来高、流動性、上昇幅などの観点から。世界で最も優れたパフォーマンスを出せる指数であるからです。

日本はバブルの崩壊後、アベノミクスを経てもまだ全盛期の半分ほどの株価にとどまっているのに対し、アメリカはリーマンショックやブラックマンデーを経てもなお、このS&P500指数は過去最高値を更新し続けています。

コスト面でも優秀なSPY

このETFは、エクスペンスレシオも0.09%とコストのレベルもかなり低いです。

これまでもご説明した通り、ETFはインデックスに連動する商品で、そのインデックスに組み込まれている銘柄を同じ割合で機械的に保有していくので、一生懸命勉強して銘柄を選んだり日々の相場を見る必要がありません。預かり残高が100倍違っても、やる事自体は同じなので、裏を返せば預かり残高が多いほどスケールメリットが働きコストが安くなるという特徴があります。

より優れたETFが、より低コストになっていく、素晴らしい仕組みです。

このコストの安さも、人気の証拠と言えます。

プロシェアーズ ウルトラS&P500®【S&P500ダブル】

また、S&P500に投資したいけど短期~中期の保有を考えていて、もう少し値動きが欲しい、といったような方には、こちらのレバレッジETFがおすすめです。

同じくS&P500に連動しながらも、原資産の動きに対し2倍の倍の動きになるように設計されており、仮にS&P500が1上がれば+2の動き、1下がれば2下がる、という動きをします。

値動きの差はこちら。緑の線がSPY、白の線が2倍の変動率のSSO です。相場の山はより高く、谷はより深い動きをしているのが分かります。

エクスペンスレシオが高めに設定されていたり、2営業日以上保有した場合は複利効果で値動きが2倍以上または以下になることがあり、長期保有には向きませんのでご注意下さい。