FXのシステムトレードとは?メリットやデメリットをわかりやすく解説

FXのシステムトレードは難しく聞こえるかもしれませんが、初心者に向いている場合があります。この記事では、システムトレードの概要やメリット・デメリット、システムトレードがおすすめな人の特徴について解説しています。これからシステムトレードを始めてみたい人、FX取引をしてみたいけれど時間がなくて始められないという人は、ぜひ最後までお読みください。

FXのシステムトレードとは

FXのシステムトレードとは自動売買のことで、自動売買ツールを活用して、あらかじめ定めたトレードルールに基づいて機械的・継続的に行うトレードのことです。

例えば相場が1ドル100円と101円の間を行ったり来たりするレンジ相場を形成していたとします。この場合、1ドル100円に近づいたら買いを入れて、101円に近づいたら決済すれば利益になります。さらに101円に近づいたら今度は売り注文を入れて、100円まで戻ってきたところで決済すれば利益になります。もしレンジ相場であれば、このようなトレードを繰り返せば、何度も利益が狙えるかもしれません。

しかし自身の判断でその都度売買を行う裁量トレードでは、こうした局面でもずっとFXの画面に向き合って、自身でトレードチャンスを待たなければなりません。しかし自動売買であらかじめトレードルールを決めておけば、その価格で機械的・継続的に売買や決済が繰り返されます。

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システムトレードの種類

システムトレードは大きく「開発型」と「選択型」の2種類があります。

開発型とは自身でトレードルールを作成または、誰かが作ったトレードルールを購入してダウンロードして行うシステムトレードです。独自のトレードルールが作れたり、多くのトレードルールから自身に合ったものが選べたりといったメリットがある反面、トレードルールを開発するための専門知識が必要なうえ、プログラムのメンテナンスは自身で行わなければならないといったデメリットもあります。

一方選択型とは、FX会社などですでに用意されているトレードルールの中から選ぶタイプのシステムトレードです。プログラムのメンテナンスなどを自身で行う必要がなく、専門的な知識がなくても無料ですぐにはじめられます。ただしトレードルールの選択肢が多くない点はデメリットと言えるでしょう。

FXのシステムトレードのメリット

システムトレードは24時間売買チャンスを逃さない、FX初心者でも始めやすい、感情に流されないトレードができるというメリットがあります。各メリットについて詳しく解説します。

売買チャンスを逃がさない

システムトレードはあらかじめ指定したトレードルールに基づいて、自動的に取引を行ってくれます。そのため就寝中、あるいは仕事で忙しいときなどFXの画面を見ることができない間も、24時間トレードチャンスを逃しません。

専門的な知識がなくても取引できる

システムトレードはトレードルールを1から設定する必要がなく、あらかじめ用意された中から選べるタイプもあります。過去にどれくらい利益を出したのか?あるいはどれくらいの勝率か?といった情報を確認してから選べるタイプもあるため、高度な相場に関する知識や分析力がなくてもFXトレードが始められます。

ただしこうした過去の情報はあくまでも参考であり、将来の利益を約束するものではない点には注意が必要です。

感情に左右されずに取引できる

裁量トレードをすると利益が出ていると「もう少し利益が狙えるかもしれない」、逆に損失が発生すると「もしかしたらプラスに転じるかもしれない」といった感情が入ってしまい、利益を逃したり、損失を拡大させたりする場合があります。

システムトレードは、あらかじめ設定した価格に達すれば機械的に淡々と売買・決済が繰り返されるため、このように感情に流されたトレードで失敗することがありません。

FXのシステムトレードのデメリット

FXのシステムトレードは相場の急変に対応しづらいことや、取引手数料とスプレッドの2つのコストがかかる場合があります。FXシステムトレードの2つのデメリットを紹介します。

相場の急変動への対応が難しい

重要な経済指標の発表直後や、政治の不安定化や戦乱などが原因で相場が急変動する場合がありますが、システムトレードではこうした相場の急変動に対応できないことがあります。

政治の不安定化や戦乱などを予想することは困難ですが、重要な経済指標はほとんどの場合日程が決まっています。そのため、あらかじめチェックして発表前までにポジションを持たないようにする。あるいは定期的にシステムトレードの設定内容をチェックしたり、他のシステムトレードと入れ替えたりすることで、相場が急変動した時のリスクはある程度抑えられます。

取引手数料がかかる場合がある

多くのFX会社では取引手数料が無料で、スプレッドのみとしています。しかし、システムトレードは取引手数料がかかるケースが少なくありません。取引手数料がかかる場合、スプレッドと取引手数料の両方を負担する必要がある点に注意が必要です。

FXのシステムトレードの種類

FXのシステムトレードには複数の種類がありますが、ここでは開発型選択型の2種類を紹介します。自身にあったシステムトレードを選ぶために、両者の違いを理解しましょう。

開発型

1からトレードルールをプログラミングできるタイプのシステムトレードです。自身のトレードスタイルや戦略に応じて柔軟な設定が可能な反面、ある程度プログラミングやFXに関する知識が必要になります。またすでにプログラミングされたシステムトレードを購入して、一部変更を加えられるタイプもあります。

選択型

すでに完成したトレードルールの中から自身に合ったものを選ぶタイプのシステムトレードです。一定期間の収益や勝率といった情報をもとに選ぶだけでシステムトレードが始められるため、プログラミングやFXの知識があまりない初心者に向いています。ただし開発型のように自身のトレードスタイルや、戦略に応じてプログラミングに変更を加えることができません。

FXのシステムトレードがおすすめの人の特徴

システムトレードは設定したトレードルールに基づいて機械的・継続的に売買が繰り返されるため、忙しくてFX画面に向き合う時間が作れない人や、FX初心者に向いています。
またFX初心者でなくても、裁量トレードでどうしても感情が入ってしまい結果が出ていない人は、一度システムトレードを試して様子を見てみるのも良いかもしれません。

まとめ

システムトレードは自動売買のことで、専門的な知識がなくても始められる他、機械的に売買されるため感情に左右されることなく、24時間売買チャンスを逃さないというメリットがあります。しかし急な相場変動には対応できない場合がある点や、取引手数料とスプレッドの両方がかかる可能性がある点はデメリットと言えるでしょう。システムトレードは忙しくてFX取引をする時間が作れない人や、FX初心者に向いていますが、始める前にこうしたメリットとデメリットを確認しておくことが大切です。

インヴァスト証券のトライオートFXはあらかじめ設定したトレードルールの中から選ぶだけで、すぐにシステムトレードが始められます。またマイメイトはAIを活用したシステムトレードで、エージェントと呼ばれるキャラクターに過去のトレードを学習させ、その学習内容をトレードに反映させます。いずれも既存のシステムトレードの中から選べるため、初心者向けのサービスと言えるでしょう。自身でチャートや経済指標をもとにしたトレードをするのは不安という人は、システムトレードの活用をご検討ください。