米大統領選と米国の利上げから見た外国為替投資戦略

こんにちは!インヴァスト証券の山口です。

 本日は、東京MXテレビで米国の大統領選挙と米国の金融政策の動向から為替相場についてお伝えいたしました。

 まず、現状からはヒラリー・クリントン候補が優勢と言う状況にあります。

マーケットは大統領選に注目?ヒラリー候補なら一時的にリスクオン?

米国の大統領選は4年に1度(西暦の4で割り切れる年)行われ、投票日は11月の第1火曜日になっています。

ちなみに、(州によって異なる場合がありますが)各州毎に選挙人を選ぶという方式で行われ、一番人口が多いカリフォルニア州の選挙人は55名となります。

 米国は合衆国制となっており、イメージとしては各州が1つの国といったイメージです。そのため、このカリフォルニア州を例にとれば、民主党候補者、共和党候補者の得票数がほぼ拮抗している場合でも、勝った党の候補者へカリフォルニア州の55名分が入るという「勝者総取り(ウィナー・テイク・オール)」となっています。

更に州によって、民主党が強い州、共和党が強い州があり、例えば、ハワイなどは、今まで民主党しか選ばれたことがないと言った状況です。

下の地図は2012年の大統領選の結果になります。青い州が民主党を選択した州、赤い州が共和党を選択した州です。

 

 

2012年に限らず、特に米国北東部、米国西部(都会?)は民主党が強く、米国中部から南部にかけては共和党が強いという傾向があり、民主党が強い州をブルーステイト、共和党が強い州をレッドステイトと言います。

 

そして、過去の大統領選で、「今回は共和党だよ」「今回は民主党だよ」というように揺れ動く、フロリダ州、ペンシルベニア州、オハイオ州、ノース・カロライナ州などのことを、スィングステイト(又はパープルステイト)と言い、下の地図で示した紫色の州になります。

 

そのため、この紫色の州をものにしていった、大統領候補が勝つと言っても過言ではありません。

 

大統領選は下のようなタイムスケジュールになっており、早ければ日本時間で11月9日13時から14時ぐらいには、次期大統領が決まっている可能性があります。

 

丁度、日本では9日の後場がおこなわれている最中ぐらいですから、リスクオンなら株高に、リスクオフなら株安に振れるかもしれません。

 

米大統領選後は米国の利上げがトピックか?

さて、大統領選が終わると、個人的には米国の利上げが次のマーケットのトピックになると考えています。

FEDは12月の利上げをイメージしています。来年は2回の利上げというところです。

 

また、マーケットも12月の利上げをイメージしています。下のグラフは、米国のFOMC各会合毎の利上げの確率を示したもので、灰色の棒グラフは「金利据え置き」、茶色の棒グラフは「0.25%の利上げ」の確率です。

また、緑色の折れ線グラフは今の金利から「0.50%政策金利が引き上げられる確率」を示しており、これは来年9月のFOMCでも50%に届かないといった状況です。

そして、米国の金利の引き上げは、(為替市場にとって)直接的にはドル買い要因ですが、米国の株式市場にとっては売り材料となり得ます。

更に、年末年始はマーケットがリスク回避に傾きくケースが多く、今年は中国や原油や欧州株の下落、昨年や一昨年は原油下落や米国の寒波など、季節的な要因もありました。

米国のリセッション入りと言う話も出てきており、NYダウのチャートを見ても、高値もみ合いから少しづつ下落しており、ラウンドトップ(団子天井)と言われる、相場反転パターンがあらわれているようにも見えます。

 

NY株が下落するとリスクオフの円買いになり易いですし、実際、米ドル/円チャートも下落トレンドにあると考えています。

 

まだまだ、円が買われる動きになりそうですね。

  

また、特に米国を中心として海外ETF、外国株などをお取引されていらっしゃる方は、ヘッジの為にくりっく株365口座も持っておくと、為替リスクなしでNYダウの売りができるので良いのではないかなというのが私のイメージです。

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