昨晩も米長期金利が軟調を続けた。主に木曜日の米11月卸売物価指数や来週の11月消費者物価指数やFOMCの結果発表を控えて、ショートカバーが中心と見られるが、来年のスタフグレーションを織り込む形としても、現状の4%台のFF金利を考えると米長期金利の低下を背景としたドル売りもやり過ぎ感が強く、この点は引き続き留意しておきたい。
本日の経済指標としては、日本の7-9月期実質GDP・2次速報、10月国際収支と11月景気ウオッチャー調査、英11月RICS住宅価格指数、豪10月貿易収支、加11月Ivey購買部協会指数、米週間新規失業保険申請件数、NZ第3四半期製造業売上高などが発表される。
大きな材料はないが、日本の国際収支など改善が見えて場合、一時的な円買い要因となる可能性は考慮しておきたい。また、米週間新規失業保険申請件数、先週の米11月非農業部門雇用者数は強かったが、直近大手企業の人員削減が続いており、増加した場合は巻き戻しの動きが強まり易い。
要人発言としては、ラガルドECB総裁の発言が予定されているが、来週のECB理事会を控えて、一定の配慮から具体的な見解が示されない場合、影響は限られそう。
その他、引き続き米長期金利や株価の動向に注目してトレードする形が続きそうだ。
戦略としては、ドル円は、反発も138円が重く、一方下値は136円が堅く、このレンジの次のブレイクが焦点となるが、下値は135.96をストップに、136円前半での買い狙いから、上値は既に136.86が押さえると重く利食い、また売ってもこれがストップ、超えるなら137.73-86をストップ圏に、137.50までは売り狙いとなる。
ユーロドルは、1.0595が押さえて、調整が1.0467を支える形。こちらも次のブレイクが焦点となるが、上値はまず1.0550越えをストップに売場探しから、ターゲットは、1.0466-88ゾーンが維持されると利食い優先から買っても、ストップは1.0467割れで、逆場を基本とする形。またブレイクがあっても、上値は1.0570での売りで、1.0595ストップ、下値は1.0428や1.0393をストップ圏に買い場探しとなる。
ポンドドルは、なかなか底堅い動き。下値は1.21割れをストップに押し目は買っても、1.2235が押さえると利食いで、売りもこれをストップに検討したい。また超える動きでは、1.2345をストップに、売り場を探しながらその場合、1.22が維持されると利食いとなる。
一方クロス円は、総じて揉み合い気味からまちまちの展開が続いている。それだけ方向感に薄い状況からは、大きめの動きや直近安値や高値を睨んで、逆張りで攻める戦略を継続しながら、利食いを優先するスタンスを維持したい。