今日の裏読み、表読み

昨晩は先週末の動きの巻き戻しが優勢となったが、本日は米卸売物価の結果次第で、更に米国の今後利上げスピードの減速を再確認するか、はたまた単月の指標だけで、思惑を強めた相場が、反省の機会となるのか注目となりそうだ。
本日の経済指標としては、日本の7-9月期GDP・1次速報値と9月鉱工業生産・設備稼働率、豪準備銀行・金融政策会合議事録公表、中国の10月小売売上高・鉱工業生産・固定資産投資、仏第3四半期ILO基準失業率と10月消費者物価指数・改定値、独10月卸売物価指数、独ユーロ圏11月ZEW景況感調査、ユーロ圏第3四半期GDP・改定値と9月貿易収支、英10月雇用統計、加9月製造業出荷・卸売売上高、米国では、11月NY連銀製造業景気指数と10月卸売物価指数が発表される。
注目としては、日本のGDPの影響は普段から少なく、中国の指標も直近では、相場の関心度が引く。独ユーロ圏11月ZEW景況感調査やユーロ圏第3四半期GDP・改定値は、強弱次第で一定の反応が見える見通しだが、基本的は次のECB理事会での利上げ幅に影響を与える可能性は低く、反応自体は一時的に留まりそうだ。また、英雇用統計は弱い結果がリスクとなるも、中期財政計画の発表を控えており、反応は限定される見通し。
一方米国では、11月NY連銀製造業景気指数と10月卸売物価指数が大きな焦点となるが、特に弱い米CPI後ドル売りが強まっているが、10月卸売物価指数が予想を上回った場合、直近広まっている12月FOMCでの利上げ幅の縮小に対する思惑に疑問が強まる可能性に留意して対応したい。
要人発言としては、中銀関係者に関しては、今後の政策に対して発言が見えた場合に、一定の影響を与える可能性は残るが、G20では金融政策の触れられる可能性は低く、直接的な影響は見えないだろう。また、トランプ前米大統領が、2024年の大統領選に出馬を宣言する見通しだが、現状の相場に影響は与えることはなさそうだ。
その他本日は5-10日だが、米国債の償還日であり、一定のドル売りが、東京仲値やロンドン・フィキシングに出る可能性は注意しておきたい。

戦略としては、ドル円は、日足の雲の下限が支えるも、反発が140.80でCapされて、やれやれの動きが出易い状況。一応直近安値の138.48を下値としての対応となるが、上値追いは避けた方が良いだろう。慎重に139円方向への下落を買い下がっても、反発ではしっかりと利食い、140.80が押さえることを確認するなら売り狙いとなるが、総じてこういったレンジ内の動向に留まるなら、しっかりと利食いながら対応したい。
ユーロドルは、直近レンジとなる1.0364から1.0271の次のブレイクに注目となるが、上値は越えても1.0615をストップに、売り場探し。下値は1.0096をストップに、1.02から1.01方向への下落では買い場を探したい。
ポンドドルは、直近高値となる1.1855が押さえることが確認できれば、これをストップに売り狙いから、下値は1.17が維持されると利食い、割れても1.16方向への調整ではしっかりと利食い、買いは少し深めのストップとなるが1.1334などを考慮して、1.14-1.16ゾーンで慎重に買い場を探した方が良さそうだ。 
一方クロス円は、一定の戻りを示現しているが、上値は追いは避けて、ここからの反発では、慎重に売り場を探して、押し目は直近安値を前に買い戻しや買い狙いで攻めたい。