今日の裏読み、表読み

金曜日の米雇用統計は強弱入り混じる内容となり、相場の反応も不透明な動きとなったが、今週は米10月消費者物価指数が最大の焦点。一定の相場の分水嶺となるか注目したい。
本日の経済指標としては、中10月貿易収支、独9月鉱工業生産、英10月ハリファックス住宅価格、中10月月次外貨準備高、米10月雇用傾向指数などが発表される。
注目度の高い指標はないが、中国の貿易収支は、ゼロコロナ政策の悪影響が見えるか、また外貨準備高が減少している場合、中国人民銀行の元買い介入の思惑につながるなら、円にも一定の影響があるかもしれない。一方米国では、普段はあまり影響はないが、週末の10月雇用統計の結果が、強弱入り混じったことで、判断が分かれるところだが、今夜の雇用傾向指数が一定の判断基準を示すか注目となる。
要人発言としては、ラガルドECB総裁が先週「FRBと同じペースで利上げは出来ない」と発言しており、こういった内容を繰り返すとユーロに売り圧力、一方FRB関連では、FOMCが声明のハト派とパウエルFRB議長のタカ派スタンス維持では、見方が分かれているだけに、12月の利上げに関して、どういった発言が出るか注目しておきたい。
 その他米国が、冬時間に移行する。経済指標の発表、NY株式市場のオープンや為替市場のクローズが、一時間遅くなることは留意しておきたい。

戦略としては、ドル円は、早朝のギャップ・アップの動きも若干だまし的で注意が必要だが、現状は下値は堅くなりそう。146.50割れをストップに買いから入っても、148円前に上げ渋りでは利食いや売り狙い。ストップはできれば148.45越えなどで対応となる。またこういった位置をブレイクしても、大きめの動きでは逆張り。下値は145.68や145.11割れをストップ。上値は148.85や149.71をストップとしたい。
ユーロドルは、週末案外大きく戻ったが、ここからの上値追いは慎重に対応したい。早期は0.9976やパリティ越えをストップに売り狙いから、押し目は0.9730をストップに深めの押し目を待って買い下がりたい。
ポンドドルも同様で、早期は1.1382をストップに売場探しから、押し目は1.1140をストップに買い場探しとなる。
一方クロス円は、金曜日の押し目をバックに、買い場を探しても、直近戻り高値を睨んで、超えないなら利食い。また超えても順次売り場を探しながら、下げが甘ければ買い戻しながら対応したい。