昨晩は、米長期金利の低下を受けて、ドルの売り戻しが続いたが、この動きは株価次第で、日替わりで変化する可能性があることは、注意しておきたい。
金融政策としては、欧州中央銀が政策金利を公表する。予想は現行の1.25%の政策金利を2.00%まで引き上げだが、一部に慎重論も見えており、利上げ幅が0.50%に留まった場合、また記者会見で、ラガルドECB総裁が、今後の利上げ幅の縮小を示唆した場合、一定の失望となる可能性に注意しておきたい。
経済指標としては、豪第3四半期輸入・輸出物価指数、独11月GFK消費者信頼感調査、米国では、第3四半期GDP・個人消費の速報値、9月耐久財受注、週間新規失業保険申請件数と10月カンザスシティー連銀総合指数などが発表される。
注目は第3四半期GDP・個人消費の速報値と週間新規失業保険申請件数で、結果を受けてドルに一定の動きが出そうだ。ただ、基本的には米長期金利の反応次第で、7年物国債入札と絡めて、米長期金利の低下傾向が続くなら、ドルの上値を押さえそうだ。
また株価面では、アップル、アマゾン、インテルなどのハイテク企業の決算が予定されており、株価の軟調が続くと、リスクオフの動きにつながり易い。
昨日の為替市場でドル円は、ドル安相場もあって、落ち着いた動きとなっている。一方介入に対する警戒感も残っており、一定の効果も見えている。引き続き1日に2円近く上昇しない限りは、介入は入らない見通しで、その面では下押し圧力も出る可能性は留意しておきたい。
戦略としては、ドル円は、ドル売り相場に久々に、理路整然とした調整が見えており、突っ込み売りは出来ないが、戻りが重くなりそう。早期は押し目買いから、147円が上値を抑えるなら利食いや売り、このストップは147.36越え。越えても148円方向では売り直しからストップは148.42越え。ターゲットは、146円が維持されるとしっかりと利食いながら対応したい。
ユーロドルは、ECB理事会を控えて堅調な反発が続いているが、やれやれの売りも出易く、更に0.75%の利上げ期待は、やり過ぎで失望リスクもありそう。ここからは慎重に1.02越えをストップに売り場を探して、ターゲットは1.000や0.9950が維持されると利食い優先から買い場探し。買いのストップはできれば、0.9848割れが理想的。
ポンドドルも1.1738をストップに、売り場を探して、ターゲットは1.15が維持されると利食いや買いで、買いのストップは1.1430割れで検討したい。
一方クロス円は堅調を維持するも、昨日は揉み合い気味の展開。引き続き直近高値安値を睨んで、大き目な上下の動きがあれば逆張り場を探して、利食えるなら利食いを優勢しながら対応したい。