今日の裏読み、表読み

昨晩は、世界的に株価が大きく反発したことで、リスクオンの展開となっているが、これだけ戻れば、株価にやれやれの売りも出易く、この状況は追いかけて良いかは疑問も多い。
 本日の金融政策としては、NZ準備銀行とポーランド中銀が政策金利を公表する。
 NZ準備銀行に関しては、昨日RBAが予想に反して、0.25%の利上げに留めたことで、世界的な引き締めペースの鈍化の期待感となっている。本日のNZ準備銀行も同様に想定を下回る利下げ、警戒感の残る声明となった場合、NZドルに売り圧力が高まりそうだ。ただ、少し先走り感もあって、想定通りとなった場合、株安やドルの買戻しにつながるリスクは考慮しておきたい。
 経済指標としては、独8月貿易収支、ユーロ圏各国の9月サービス業PMI・改定値、英9月サービス業PMI・改定値、加8月住宅建設許可件数と貿易収支、米国では、MBA住宅ローン申請指数、9月ADP全米雇用報告、8月貿易収支、9月サービス業と総合PMI・改定値や9月ISM非製造業総合指数が発表される。
 ユーロ圏英米のサービス業PMIは改定値であり、強弱が見えても影響は限られそう。注目はADP全米雇用報告とISM非製造業総合指数となるが、ADPは週末の雇用統計を控えて、予想を下回るケース、ISMは、製造業が弱かったことで、米長期金利の押し下げにつながっているが、今回も弱い結果となった場合、来年以降の米景気の減速懸念につながることで注意してみておきたい。ただ、9月の指標は、クリスマス商戦を控えた踊り場的な時期であり、一時的な弱い結果となっている可能性は留意しなければならない。
 その他トラス首相の演説が予定されているが、現状今月発表される財政計画に関して、具体的な言及が見えるか不透明だが、世論調査からは辞任を求める声も多く、トラス首相の信任に疑問が高まる内容となるなら、またぞろポンド売りが強まることは、注意しておきたい。

 為替の戦略としては、ドル円は、一昨日の145.30への一時的な上昇を除くと、ほぼ143.90から144.90でのレンジの動き。このブレイクが焦点となるが、現状は下方ブレイクのリスクが高そう。今日は、5-10日もあって、突っ込みは避けて144円ミドルぐらいから売り場を探したい。ストップは145円越えまたは145.30越え。ターゲットは、143.90を割れなければ買い戻しも、割れると143円ミドルからアンダーで買い戻しや買い場探しで、一方買いは143円割れをストップに検討したい。
 ユーロドルは、なんか戻り過ぎ感。1.0051をストップに、パリティ前後から売り場を探したい。ターゲットは0.99前後では利食いで、一方0.98台は買い下がり場を探して、ストップは出来れば0.98割れで検討したい。
またポンドドルも強い上昇だが、1.1738を越えるまでは、売り場探し。若干ストップが遠いが、近めなら1.1590などをストップに、1.15前後から売り場を探して、ターゲットは、1.1320-70ゾーンのサポート圏の維持では買い戻しで、またこの位置の買いのストップは1.1299割れ。または、深押し場を探すなら、1.1260-00ゾーンなどから、1.12前半を買い下がって、ストップは1.1160割れなどで対応したい。
一方クロス円は、まちまちの動きでオセアニアは突っ込み売りは避けて、あくまで戻り売り、ユーロ円、ポンド円は現状レベルから売り場を探して、下げが甘ければ買い戻しながら対応したい。