昨日は、ユーロ売りが強まったが、どうにかパリティを守る形。ただ、どうも投機的な動きが強いようで、再度このレベルをトライする可能性がありそう。本日もユーロの動向には最大の注意を払って対応したい。
本日金融政策としては、韓国中銀、NZ準備銀行とカナダ銀行が政策金利を公表する。一定の織り込みはあるが、全て強い利上げ姿勢が想定されており、更に大きな利上げが実際されるとサプライズとなる。ただ、想定を超える可能性は低いとしても、声明などで更なる利上げが示唆されると通貨の押し上げ要因となる。
経済指標としては、NZ6月食品価格指数、豪7月消費者信頼感指数、中国の6月貿易収支、独仏6月消費者物価指数・改定値とユーロ圏5月鉱工業生産、英国では、5月月次GDP、5月鉱工業・製造業生産指数や貿易収支、米国では、MBA住宅ローン申請指数、6月消費者物価指数とクリーブランド連銀・消費者物価指数、米地区連銀経済報告などが発表される。
個別の指標の強弱で、一定の反応がありそうだが、注目はやはり、米6月消費者物価指数となる。一部米労働省が「偽の6月米CPIのリリースがオンラインで拡散されている」と発表しており、どこまで強い結果想定されているのか不透明だが、ただ、その分やり過ぎ感もあり、予想通りなら反応は逆となりそう。あくまで強い数字となるかが、ドルの更なる買いには重要となりそうだ。
その他、英国は弱い数字を織り込み過ぎていることから、良い結果がポンドの巻き戻しにつながるか注目。米国では、住宅ローン金利の高止まりを受けて、住宅購入のキャンセルが大量に出ているとの報もあって、30年物ローン金利の動向にも注目しておきたい。
また、米財務省が30年物国債の入札を実施、現状3.5%を前に上げ渋った米10物国債利回りが、今後3%が抑えると米長期金利に上げ止まりも見えるかもしれない。ともかく本日の消費者物価指数が、ドルの流れを変えるか注目したい。
本日の為替の戦略としては、ドル円は今年の高値を更新も、一旦上げ渋る形。天井と決めつけるのは時期尚早だが、やはり上値を追いかけるのは危険。本日は一応136.50から137.50のレンジで、逆張りを想定するが、ただ、米CPI次第で、こういったレベルをブレイクするなら注意となる。しっかりとストップを置いて対応したい。
ユーロドルは、どうにかパリティを守ったが、未だ反発が1.0074で限定されており、これを上方ブレイクできない場合、弱い展開が続きそう。あくまで1.0221を越えないいとあく抜けはなく、こういった位置をバックに売りながら、パリティ割れは買い向かいで臨みたい。ただストップはタイト気味で設定するしか方法がない。ポンドドルは、昨日の安値1.1807を睨んで、押し目は買いから、1.1916を越えるかが焦点。超えると1.19ミドル、1.20は利食いや売り狙い。
クロス円は、引き続きまちまちだが、欧州通貨の下落が相場を圧迫することで、戻りがあれば売り場探し。直近安値の維持では買い戻しながら買って、回転させる形を想定したい。