今日の裏読み、表読み

明日のECB理事会、週末の米消費者物価指数の発表を控えて、思惑的に荒れた動きが見えているが、本日は一定のポジション調整の動きにも注意しておきたい。
経済指標としては、日本の1-3月期GDP・2次速報値と4月経常収支・貿易収支、5月景気ウオッチャー調査、独4月鉱工業生産、英5月建設業PMI、ユーロ圏第1四半期GDP・確定値、米4月卸売売上高・卸売在庫などが発表される。
大きな注目はないが、円安が拡大する中、日本の経常収支や貿易収支が弱い結果を見せると一定の円売りが出る可能性には注意しておきたい。
その他、黒田日銀総裁のインタビューが予定されている模様。一昨日の「家計が値上げを許容している」発言が波乱を呼んでいるが、批判を考量して円安に懸念でも示せば別だが、
引き続き金融緩和を強調、円安も日本経済には総じてプラスと態度を変えない場合、一定の織り込みはあると思うが、またぞろ海外勢が円売りを強める可能性が残っていることは注意しておきたい。
また、米10年物国債利回りが、再度3%台へ乗せて円売りが進んでいるが、本日の10年物の国債入札の結果次第で、米長期金利がどういった展開となる大注目となる。個人的には、3%は投資妙味の高いレベルであり、好調な入札が米長期金利を押し下げるなら、ドル円も一定の調整となるので注意したい。
本日の為替の戦略としては、ドル円やクロス円は、引き続き高い位置にあって、安易な売りは危険としても、更に上値を追えるかは不透明で、昨日の高値を睨んで、これが抑えるなら慎重に売りから入って、押しが甘ければ買い戻しながら対応。買いはしっかりと押し目を確認しながら対応したい。
ユーロドルは、ECB理事会を前に、底堅い展開で、今日も様子見的な逆張りが基本となる。一方ポンドドルは下落も、1.2430がしっかりと支えてしまったが、更に上昇と強める状況とも見えない。ここからの反発では慎重に売り場を探して、昨日の安値を割れるような展開とならないなら、しっかりと利食いながら対応したい。