金融政策としては、カナダ銀行が政策金利を公表する。0.50%の利上げが想定されているが、これは織り込みの範囲。更なる利上げの可能性が示唆されるか注目されるが、ただ、一部経済指標の陰りも見えており、慎重姿勢が見えた場合、一定の利食い場となる可能性に留意しておきたい。
経済指標としては、豪第1四半期GDP、中国5月財新製造業PMI、独4月小売売上高、ユーロ圏英米5月製造業PMI・改定値、米5月ISM製造業景況指数などが発表される。
一応豪GDPは良好、中国PMIは弱い結果、ユーロ圏英米PMIは、改定値なので影響は軽微となるが、やはり焦点はISM製造業景況指数で、直近米国のリセッション懸念が指摘される中、予想を下回る弱い結果がリスクとなりそうだ。
要人発言の機会も多いが、特にユーロ圏では、7月の利上げを睨んだ発言が続きそうだが、ただ、既に織り込みの範囲であり、反応は限られそう。その他本日からFRBのバランス・シートの縮小がスタートする。思惑的はこれが米長期金利を下支えするというのが普通の見方となるが、ただ、過去のパターンは、全く逆で事前にこういった思惑で、米長期金利が支えられても、スタート後は低下する傾向があるので注意しておきたい。本日のISM製造業指数次第だが、弱い結果が確認された場合、案外米長期金利が大きく下落する可能性があることは注意しておきたい。
本日の為替の戦略としては、ドル円は、思ったより反発が大きくなっている。ただ、現状の高値には日足の基準線が控えており、更に130円までの上昇があって、こういった位置で再レジスタンスの形成の可能性は残っている。一応引き続き仲値前は売りづらいが、月初で今日は輸入の買いも少なそう。こういった上昇から129.55をストップに、慎重に売り上がってみたい。一方下値は127.00-50がサポート圏となって、ショートは既に128台前半は買い戻し場。 買いは更なる調整を見ながら対応したい。
ユーロドルは、1.08を前に上げ渋って調整も、下値も1.0640-80ゾーンが維持されると堅調が続く形となる。1.0690-1.0770ゾーンで、上下で逆張りを考えたい。またポンドドルも1.2550-1.2650レンジを基本に逆張り狙いとなるが、一方クロス円は、上げ過ぎ感。慎重に戻り売り場を探して、下げが甘ければ利食いながら対応したい。