昨日は、日銀金融政策決定会合や黒田発言を受けて、大きく円売りが拡大した。事前に円安懸念の可能性も取り沙汰されていたが、特に円安に油をさすように、毎営業日の指値オペの実施を発表するなど、投機筋に格好の円売り場を供給した形となった。
ほぼこれで円安継続は間違いないようだが、一応週末もあって、円には利食いのポジションも出易いこと。またGW中は、本邦輸入勢からの円売りが出難くなることもあって、上値は追いかけるのは避けておきたいが、心理的な節目を越えても、それすら割れない状況では、円の将来は暗そうだ。
本日の材料としては、アジア時間は、本邦の不在で小動きが想定されるが、豪第1四半期卸売物価指数などの強い結果が、早期のRBAの利上げの思惑につながるか焦点。一方海外では、ユーロ圏の第1四半期GDPや4月消費者物価指数の速報値、加2月月次GDP、米国では3月個人所得・消費支出、4月シカゴ購買部協会景気指数やミシガン大消費者信頼感指数などが焦点となる。
ユーロ圏では、インフレの加速が景気減速につながるとなると、安易にユーロ買いとはなりづらいかもしれない。米国では、昨日のGDPが弱かったが、ドル売りに繋がっておらず、今夜の指標の強弱でも、相場に動きが出るかは不透明だが、引き続き米長期金利や株価の動向で、一喜一憂する展開を想定しておきたい。
また本日は月末となっており、ロンドン・フィキシングのフローが焦点となるが、一応直近のドル買いに巻き戻しの動きが見えるか注目したい。
その他週末には、中国の国家統計局が公表する4月製造業と非製造業PMIが発表される。上海のロック・ダウンを加味すると弱い結果が想定されるが、ただ、株価面では、既に想定の範囲となっている可能性はあるが、週末はアストロ的に変化日が続いており、月曜日は、中国や英国がメーデーの休場となっており、リスク志向を暗に強めて良いのか、警戒感は持っておきたい。
為替の戦略としては、上値は相当追いづらいレベルであるが、売りも怖い状況。タイミング次第だが、売っても下げが甘ければ買い戻す形。しっかりと深押しを待って買うぐらいとなりそうだ。
ユーロドルやポンドドルは、じり安の動きが続いているが、月末の買い戻しに期待するなら、慎重に押し目を買っても、戻りが鈍ければ、しっかりと利食いや売り狙いとなる。また、クロス円は、昨日の戻りは大きかったが、少なくとも直近高値を越える動きとなっていない。突っ込み売りは避けなければならないが、大きめの戻りでは売りを狙ってみたい。