本日は、まずNZとカナダ中銀の政策金利の公表が注目される。
両行とも利上げが想定されているが、NZの0.25%の利上げは順当としても、カナダ中銀は、FRBの5月の利上げに呼応する形で0.50%の利上げが想定されている。予想通りの利上げとなるか注目されるが、カナダ自体が資源国であることから、インフレの問題の影響はあまりない可能性があって、もし、0.50%の利上げが発表されても、ウクライナ情勢を睨んで、次の利上げに懐疑的な姿勢が見えると失望の動きも出易い。また、一定の織り込みもあることで、事実売りの側面は考慮しておきたい。
経済指標としては、中国の3月貿易収支は、景気減速懸念もあって、弱めの想定となっている。ただ、中国株が反応を示さないなら、為替市場自体に対する反応は限定される可能性がありそう。また、英国では、3月消費者・小売物価指数が焦点となるが、直近英国でもインフレの高騰による景気への悪影響が懸念されている。強い物価指数が、逆にポンド売りに繋がるリスクはありそうだ。
一方昨日の消費者物価指数に続いて、米国の3月卸売物価指数が発表される。こちらも強い結果が想定されているが、既に昨日の消費者物価指数で織り込みが見えており、逆に上げ渋りが見えた場合の一時的なドル売りに注意しておきたい。
その他、黒田日銀総裁が、信託大会で発言する。今週の支店長会議では、円安が日本経済にプラスとされて、円売りを誘っている。総裁本人も先週の記者会見で、同様の発言をしているが、低金利政策は仕方ないとしても、日銀自身が円安を放置しているとの批判もあって、黒田シーリングを上回っているドル円相場に、一定のけん制発言が出るか注目したい。一方NY時間は、本日30年物国債の入札が実施される。流石に米長期金利は、良い水準まで上昇しており、入札後の長期金利の低下に注目しておきたい。
為替の戦略としては、一応テクニカル的に重要な月足のネック・ラインがどうにか守られている。ただ、下げは甘いが、引き続きにこの125.77や125.86のテクニカル的に重要な位置が上値を抑えるかどうか、注目して対応となる。このレベルをストップに売って、引き続き下げ甘ければ買い戻しながら対応したい。
ユーロドルは、遂に崩れてきており、今年の安値1.0806が再視野となる形。慎重に戻りを待って売りながら、1.08のブレイクの状況を見て対応となるが、買いは1.07ミドルから検討してみたい。また、ポンドドルも上値が重くなっており、早期は1.3057が押さえると慎重に売って、超えると逆張り。一方買いは1.29ミドル待ちとしたい。