昨晩の海外市場では、東京・ロンドン市場で急落した円も、一時巻き戻しが優勢となった。日銀が、指定したレベルで無制限に買い入れる国債の指値オペを実施、また「29日から31日まで、連続で同様の指値オペを実施する」と通告したことで、一時大きく円売りが拡大したが、2015年6月に、黒田日銀総裁が円安に懸念を示した通称「黒田シーリング」に、ドル円相場が迫ったこと、アジア時間に、2.557%まで上昇していた米10年物国債利回りが2.414%まで低下したことなどから、利食いが優勢となった。
ドル円は125.09まで上昇後、123.13まで一時下落、ユーロドルは、29日から開催されるロシア・ウクライナの停戦協議に対する期待感が支え、1.0995から1.0999で上下、ポンドドルは、ベイリー英中銀総裁が「成長鈍化の形跡が見え始めている」、「先週の金利予測についての文言の変更は、不確実性とリスクの高まりを反映している」発言したこともあって、対ユーロでの売りを伴い、1.3067まで売りに押された。尚ユーロポンドは、0.8400まで上昇した。
一方クロス円では、ユーロ円は137.53を高値に135.19、ポンド円は164.64から161.21、オージー円は94.32から92.17、NZD円は86.95から84.96、カナダ円は100.20から98.02まで一時下落した。