今日の裏読み、表読み

今日は、ユーロ圏英米のPMI、中央銀行の政策金利の発表と材料が目白押しだが、やはり指標自体の対する反応は限定されるも、総じてPMIは、ウクライナ情勢で弱めの結果が想定されることで、一時的に通貨売りが出るリスクは残っている。また中銀の政策金利では、ノルゲバンク、南ア中銀やメキシコ中銀とも利上げが想定されているが、こういった通貨では、「噂で買って事実売り」に注意しておきたい。
一方、バイデン大統領が参加するNATO緊急首脳会議やG7首脳会談、EUサミットが大きな焦点となるが、新たなロシア経済制裁策が合意される見通し。ただ、具体的にどこまで効果のある制裁ができるかは不透明感が強く、効果の薄い政策であれば、市場に失望が走りそう。株価面では一旦戻りもついており、ウクライナ情勢の激化と合わせて、上値が重い状況が続けば、リスクオフは続きそうだ。
これは余談だが、モスクワ株式市場が再開する。昨日は、プーチンが「非友好国」に指定した国に輸出する天然ガスの支払いはロシアの通貨ルーブルで行わせるよう政府に命じたとの報道で、ルーブルが10%上昇したようだが、再開される株式市場が、当然下げで始まることで、またぞろルーブルが下落するだろう。直接的ではないが、ルーブルが下げれば、ユーロには良い影響を与えそうもない。
為替の戦略としては、ドル円は、一応120円ミドルが守られているが、一方で本日の仲値では一定の売りも出た模様。既に月末・決算期末を睨んで、いろいろポジションが出て来ることで、現状では121.41の高値を睨んで、慎重に売りからは入って、下げが甘ければ利食いながら、買いはしっかりと押し目を待ちたい。
ユーロドルは、1.09台と1.10台で、戻り高値や安値を睨んで、引き続き逆張り狙い。現状の1.10前後からポジションを取るのは避けておきたい。またポンドドルは、1.30が維持されたが、1.32は重いようで、こちらもこのレンジで吹き値売り、深押し買いを検討したい。
一方クロス円では、特にオセアニア・資源国通貨ペアが高く、直近高値をバックに、売って下げが甘ければ利食いながら対応したい。