今日の裏読み、表読み

昨晩は、先週のFRB要人に続いて、パウエルFRB議長まで、タカ派発言を続けたことで、米長期金利が大きく上昇しドル相場を支えた。本日も要人発言の機会が多く、こういった発言が続くと、一定の織り込みがあっても、米長期金利次第ではドル相場の下値を支えそうだ。
 一方、ウクライナ危機が続いていることで、経済指標に対する反応は既に限定される見通し。特に今週は、24日木曜日のバイデン大統領が参加するNATO緊急首脳会議やG7首脳会談、EUサミットが大きな転換点となるか注目となりそう。恐らくプーチン大統領も、欧米英がどういった結論を出すか、神経を尖らせながら注視しているだろう。ただ、現状第3次世界大戦の発端となるような決定を下すことは出来ず、せいぜい経済対策やウクライナ支援を強化する程度では、プーチンを止めることは出来そうもない。逆に欧米英に対して、「やれるならやってみろ!」で、キエフなどの攻撃を本格化するリスクがあることは留意しておきたい。
為替の戦略としては、引き続きドル円は、上値を追いづらいが、既に119.50の防戦はブレイクされるだろう。次は119.75と120円の防戦の状況次第となるが、じり高の展開は続きそう。あくまで押し目があれば、買って防戦ラインを睨みながら利食い。また防戦が生きるなら売っても、下げが甘ければ買い戻しながらの対応となる。
一方ユーロドルは、既に1.10割れのサポート圏を目指す動きで、突っ込み売りは避けたい。あくまで大きめの戻りが売り狙い。また1.09ミドルから1.10ゾーンは買い下がっても、1.09を割れるなら止めるスタンスが安全かもしれない。
クロス円は、高値圏が維持されているが、こちらも買い難い。あくまで更なる戻りがあれば、慎重に売り場を探しながら、急落や下げが甘ければ利食いながら対応したい。