昨晩の海外市場は、ウクライナ情勢に関連する報道で、相場が一喜一憂するも、FOMCの結果を受けて、株価が大きく反発。リスクオフ相場に巻き戻しが優勢となった。
ウクライナ問題では、ラブロフ外相が「ウクライナとの協議で合意への期待」、ロシア交渉担当者は「ロシアとウクライナは戦争終結のための中立プランを作成している」と発言、FT誌が「キエフが中立を宣言し、武力制限を受け入れた場合、停戦とロシア軍の撤退を含む暫定的な平和計画で大きな進歩を遂げる」と報道したことなどが好感されるも、ウクライナ大統領顧問は「FT記事はロシア側の要求を反映しただけだ」と発言、「キエフは和平交渉で提案された中立国案と軍事的制限を拒否」との報道が失望感を誘った。
一方注目のFOMCでは、予想通り0.25%の利上げ決定、同時に公表されたFF金利見通しで、2022年に7回の利上げ、2023年も3回から4回の利上げが想定されたことで、一時ドル買いを強めるも、その後米株価3指数が、材料出尽くし感から大きく反発、ドルに売り戻しが出る形で終了した。尚「ブラード米セントルイス連銀総裁は0.50%の利上げを主張」、パウエルFRB議長は、「バランスシート政策についての発表は早ければ5月になる可能性」と述べており、総じてタカ派的な姿勢が示されたが、株価に悪影響は見えなかった。
ドル円は、米10年物国債利回りが2.246%まで上昇したこともあって119.12まで上昇も、その後の長期金利の上げ渋りを受けて118.57まで利食いに押され、ユーロドルは、1.0949を安値に1.1047まで反発、ポンドドルも1.3053を安値に1.3157まで値を回復した。
クロス円は巻き戻しが優勢となった。ユーロ円が131.06、ポンド円が156.12、オージー円が86.62、NZD円は、81.24まで上昇、カナダ円は、強い加2月消費者物価指数もあって93.69まで値を上げた。