ウクライナでの戦闘が激化していること、ロシアの核施設への攻撃に対する懸念もあって、リスクオフの動きが続いている。週末の戦況にも改善が見えず、本日のウクライナとロシアの停戦協議も大きな進展はなさそうだ。一部、ポーランドがウクライナに戦闘機を供与するとの話もあるが、NATOや米国の動きが鈍く、この状況が今週も続きそうだ。
一方材料としては、今週は木曜日のECB理事会と米2月消費者物価指数の発表が焦点となる。ECB理事会に関しては、直近インフレの圧力からタカ派に傾いているが、ウクライナ情勢を受けて慎重な姿勢に転換しそうだ。ただ、これが更にユーロを押し下げるかは不透明で、逆に安心感につながる可能性に注目したい。
米国の消費者物価指数は、今回も強い結果が想定されており、強い結果が、株価に悪影響を与える可能性はあるが、一応既に一定の織り込みもあって、週末の強い米2月雇用統計に対する影響も限られている。加えて先週のパウエルFRB議長の議会証言を受けて、3月FOMCでの0.50%の利上げ見通しは、完全に喪失している。2月の雇用統計の賃金に、上げ渋りも見えており、逆に想定外に物価指数が弱い結果となる可能性に注目したい。
本日の材料としては、中国の2月貿易収支や独1月小売売上高などが注目点となるが、引き続きウクライナ情勢を睨んで影響は少ないと見たい。
為替の戦略としては、ユーロに関しては、少しやり過ぎの感もあって、少しでも良いニュースが出た場合に、ショート・カバーが出る可能性もあって、追いかけ売るのだけは避けておきたい。個人的には、ここから慎重に買い場を探すのも面白と考えている。
ドル円は、どうにか日足の一目均衡表の雲を維持するも、上値は116円を回復することが出来ずに、リスクオフの動きにも、揉み合い気味の展開。基本はまだ揉み合い気味と見るが、上値は相当重くなりそう。レンジを決めて逆張りも、114.41の安値を割れると大口のストップを出る可能性に留意して対応したい。
その他アストロ的には、本日もNYダウ・日経平均・米国債重要変化日が続いているが、先週からの変化日も最終日なること、高島暦も「人気に逆行して動く」としており、株価面では、一定の反発も想定したい。また、今週はエネルギー国際会議が開催される。ここから特別の材料が出るとは思わないが、アストロ的には、火曜日が原油の重要変化日となっている。原油価格も一定の高値つきに注目したい。特にロシアに対する経済対策としては、原油や天然ガス価格を暴落させることが、一番効果がありそう。実際こういったことが起こるかは不透明だが、ロシアいじめの動くなら、欧米投資家が、売り浴びせるなんてことになるなら、面白そうだと想像しています。