昨晩の海外

昨晩の海外市場は、米国市場が休場で参加者が減少する中、ウクライナ情勢の緊迫化を睨んで、発言や報道で相場が上下する形となった。
 アジア市場では、マクロン大統領が提案した米ロ首脳会談を、米国やロシアが条件付きで受け入れたことで、リスクオフ相場に巻き戻しが優勢となった。ただ、その後欧露株価指数が大幅下落、ロシア大統領府が「プーチン大統領が、独仏首脳との電話会談で、ウクライナ東部の親ロシア派2地域の独立を承認する意向を伝えた」と発表、プーチン大統領が「ロシアの安全保障要求について、米国の姿勢に変化があったと仏大統領から聞いたが、それが何であるか分からない」、ラブロフ外相も「安全保障について西側と幾分進展が見られる」と発言したことなどから、リスクオフの動きは継続、結局プーチン大統領は、ウクライナ東部の親ロ派の独立を承認した模様で、これによってロシアは、ドネツク州とルガンスク州の要請によって、派兵が可能性になる。また、この決定を受けて、バイデン政権は「両州に対する投資や貿易を禁止する」と発表している。
 ドル円は、米10年物国債利回りが1.896%まで低下したこともあって、114.76までじり安、ユーロドルは、1.1390まで反発後、独ユーロ圏2月製造業PMI・速報値が予想を下回ったこと、独連銀が独経済のリセッション入りの可能性を指摘したことで、1.1307まで売りに押され、ポンドドルも1.3639から1.3594まで値を下げた。
 一方クロス円では、ユーロ円が130.90から129.76、ポンド円が156.76から156.05、オージー円は82.49、NZD円は76.89、カナダ円は89.95まで値を下げた。