認定ビルダー「予算に応じて_ナスダック100トリプル」について

2021年1月21日にプロシェアーズ ウルトラプロQQQ(TQQQ)はコーポレートアクションにより1:2の分割が発生しました。
当記事は分割前の認定ビルダープログラムの解説記事となります。
修正後の認定ビルダープログラムの解説記事はコチラをご参照ください。

こんにちは。『やりくりイモラ』というブログを運営しているイモラと申します。

昨年に引き続き、インヴァスト証券さんに認定ビルダーに選んでいただきました!

今回はトライオートETFを利用した『予算に応じてナスダック100トリプル』という認定ビルダープログラムを作成しましたので、その解説をさせていただきます。

1.ナスダック100トリプルとは?

『予算に応じてナスダック100トリプル』は、ナスダック100トリプル(TQQQ)というETFをリピート系自動売買で運用するプログラムです。

では、ナスダック100トリプルとはどんなETFなのでしょうか?

ナスダック100トリプルは、ナスダック100の3倍の値動きをするように設計されたレバレッジETFです。

ナスダック100は、米国のナスダック市場で時価総額が上位の銘柄(金融を除く)から構成されており、組み入れ上位銘柄にはGAFAやテスラなどの今をときめく先進企業が並んでいます。

ナスダック100トリプルは、そのナスダック100の3倍の値動きをするので、米国が今のような成長を続ける限りは大きく上昇していく可能性が高いと思われます。

リピート系自動売買の利益の源泉は値動きの総推移にあります。

ナスダック100トリプルの大きな値動きを、リピート系自動売買によって利益に変えようというのが『予算に応じて_ナスダック100トリプル』の狙いです。

2.『予算に応じて_ナスダック100トリプル』の概要

『予算に応じて_ナスダック100トリプル』は、ナスダック100トリプル(TQQQ)の買いのイフダン注文を、1~200ドルに等間隔に並べたシンプルなリピート系自動売買プログラムです。

1~200ドルというレンジは、過去のチャートを100%カバーする非常に広いレンジとなっています。

『予算に応じて_ナスダック100トリプル』の運用レンジ
出所:やりくりイモラ作成

『予算に応じて_ナスダック100トリプル』の特徴は、3つのプログラムから構成されており、予算に応じて値幅を1ドル、2ドル、4ドルの3段階に簡単に変えられるという点にあります。

『予算に応じて_ナスダック100トリプル』の構成プログラム
出所:やりくりイモラ作成

プログラム①と②はそれぞれ値幅が4ドルとなっており、①と②を組み合わせると値幅を2ドルにすることができます。

さらに、プログラム③は値幅が2ドルとなっており、①と②と③を組み合わせると値幅を1ドルにすることができます。

つまり、稼働させるプログラムの組み合わせによって、以下のようにレンジや値幅を調整することができます。

稼働プログラムの組み合わせによる運用条件
出所:やりくりイモラ作成

3.『予算に応じて_ナスダック100トリプル』の運用資金

コロナショックのような暴落相場では、ナスダック100トリプルの大きな値動きがリスクとなります。

リピート系自動売買で運用する際には、ロスカットレートを先に決めて、そのロスカットレートまでは持ちこたえられるように資金管理をするのが鉄則です。

値動きの大きなナスダック100トリプルでも、ロスカットレートを0ドルとしておけば暴落時にも安心して運用することができます。

ロスカットレートを0ドルとした場合の必要資金は、次のようになります(1ドル110円で計算)。

値幅1ドルなら200万円以上もの資金が必要となりますが、値幅4ドルなら59万円で運用可能です。

中には「もっと少ない資金で運用したい」、「ロスカットレート0ドルは安全をとりすぎでは?」という人もいると思います。

そういう人は、ビルダーのシミュレーション結果で表示される『推奨証拠金』を参考にするといいでしょう。

コロナショックを考慮したシミュレーションとなっているので、推奨証拠金で運用しておけばコロナショック級の暴落なら耐えることが可能です。※

※筆者の試算結果であり、必ずしもロスカットを回避できるものではございません。株価だけではなく、米ドル円レートの変動や金利負担等により、想定外のロスカットとなる可能性もございますのでご留意ください。

2020年10月31日時点の推奨証拠金とシミュレーション結果は以下に示すとおりです。

ビルダーのシミュレーションによる推奨証拠金
出所:やりくりイモラ作成
値幅1ドルの場合のシミュレーション結果
出所:インヴァスト証券トライオート_シミュレーション結果
値幅2ドルの場合のシミュレーション結果
出所:インヴァスト証券トライオート_シミュレーション結果
値幅4ドルの場合のシミュレーション結果
出所:インヴァスト証券トライオート_シミュレーション結果

※シミュレーションの結果であり将来の利益を保証するものではありません。

推奨証拠金は、ロスカットレート0ドルの場合の必要資金よりもかなり少ないですが、コロナショックを超える暴落のときにはロスカットになるおそれがあります。

推奨証拠金は、運用資金の最低限の目安と捉えるのがよいでしょう。

4.ナスダック100トリプルの注意点

4-1.早期償還

ナスダック100トリプルは、ナスダック100の3倍の値動きをします。

もし、ナスダック100が1日で34%以上下落すると、ナスダック100トリプルは価格が成立しなくなり、早期償還となるおそれがあります。

米国市場では、一定以上の下落が生じた場合に、取引が一時的に停止される『サーキットブレーカー』という仕組みがあります。

このため、ナスダック100トリプルが早期償還される可能性はゼロではないにしてもかなり低いのではないかと考えています。

ただし、早期償還というリスクがあることは覚えておきましょう。

4-2.分割・併合

ナスダック100トリプルは価格が上がると分割されることがあります。前回は2018年に150ドルを超えたところで、1株⇒3株の分割が行われました。

反対に価格が下がりすぎると、取引しやすい価格にするため株式の併合が行われることもあるようです。

分割や併合自体は損失をもたらすものではありませんが、運用プログラムの組み直しが必要になる可能性があり得ます。

なお、『予算に応じてナスダック100トリプル』は200ドルをレンジ上限としていますが、200ドルに達するまでには分割されるのではないかと予想しています。

4-3.金利調整額

トライオートETFでは、運用コストとしてスプレッドのほかに金利調整額が発生します。

ナスダック100トリプルの場合、2020年10月の1か月間保有していたポジションの金利調整額は1口当たり約12円でした。

金利調整額が今後変わる可能性はありますが、現状は気になるほどのコストではないと思います。

5.まとめ

最後に『予算に応じてナスダック100トリプル』の特徴をまとめておきます。

●米国の成長が続く限り、大きな利益が期待できる
●予算に応じて値幅を3段階に調整可能
●ロスカットレートを0ドルとした安全運用なら59万円から、推奨証拠金で運用するなら33万円から運用可能
●早期償還、分割・併合、金利調整額など、FXにはない仕組みには注意が必要

私はコロナショック後にナスダック100トリプルの運用を始めましたが、米国株が元気なときの爆益にはテンション上がりますよ!(笑)

ただし、暴落時の下げ方も大きいのでくれぐれも資金管理にはお気を付けください。

今回、ナスダック100トリプルとFXとを組み合わせた認定ビルダープログラム『暴落ヘッジのトリプル運用』も作成しましたので、よかったらそちらもご覧ください。

ブログ:やりくりイモラ
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