昨晩の海外市場は、米4月住宅価格指数やS&P/ケース・シラー住宅価格指数が弱く、1-3月経常赤字が過去最大、6月コンファレンスボードの消費者信頼感指数が予想を下回り、パウエルFRB議長の米下院金融サービス委員会における議会証言で、利下げを急がない姿勢を示しながらも、「インフレが低下し労働市場が軟化した場合、利下げ前倒しの可能性もある」、「インフレ率は予想ほど強くない可能性がある」などと発言、米10年物国債利回りが、4.369%から4.285%まで低下したことで、ドル売りが優勢となった。尚トランプ大統領は、議会証言前に「経済は好調で2-3%は利下げできる。公聴会で愚かな頑固者を追求せよ」と述べている。一方パウエルFRB議長の議会証言原稿では「関税の引き上げはインフレ率を押し上げ、経済活動を圧迫する可能性が高い」、「FRBは政策調整を行う前に、経済の動向をより深く見極めるのに適した状況にある」と示され、加えて同議長は、為替について「ドルは依然として第一の安全通貨」、「ドル下落のシナリオは時期尚早」と述べている。
ドル円は144.51まで下落、ユーロドルは、独6月ifo企業景況感指数が予想より強いこともあって1.1642まで高値を更新、ポンドドルも1.3638まで上昇した。
一方クロス円では、ユーロ円は168.54から167.92、ポンド円は197.59から196.98で軟調気味に推移、オージー円は94.53から94.08、、NZD円は87.61から87.02、カナダ円は105.93から105.42まで利食いに押された。