金曜日の海外市場は、植田日銀総裁の初めての会合で、大規模な金融緩和の維持が決定されたこと、植田総裁が「安定的・持続的な物価上昇の実現に向けて、もう少し辛抱して粘り強く、金融緩和を続けたい」との考えを示したことで、円が全面安の展開となった。一方米3月PCEデフレーターや1-3月期雇用コスト指数が上ブレたが、米10年物国債利回りが、3.435%まで低下したこと、米株価3指数が堅調な展開となったこと、クロス円の買いもあって、対欧州通貨でのドル買いは限られた。ただ、本日も米地銀ファースト・リパブリック株は、一時50%超の下げ幅を記録しているが、米財務省、FRBが救済協議を組織しているという報道もあって、悪影響は限られた。
ドル円は、136.56まで上昇、ユーロドルは、ユーロ圏1-3月期GDP・速報値や独4月独消費者物価指数・速報値が予想を下回ったことで、1.0963まで下落後1.1045まで反発、ポンドドルも1.2447から1.2584まで上昇した。
一方クロス円は全面高。ユーロ円が150.43、ポンド円は171.17、オージー円は90.21、NZD円は84.33まで値を上げ、カナダ円は、加2月GDPが予想を下回ったが、原油先物の大幅上昇を受けて100.67まで上昇した。