今日の裏読み、表読み

昨晩もパウエル発言からの米長期金利の低下が続き、ドル売りが継続した。ただ、既に12月のFOMCで利上げ幅の縮小は織り込みの範囲であり、米長期金利の低下も、現状のFF金利からは下げ過ぎ感が強い。週末もあって、巻き戻しの動きには注意しておきたい。
本日の経済指標としては、日本の11月マネタリーベース、豪10月居住用・投資用住宅ローン、独10月貿易収支、ユーロ圏10月卸売物価指数、カナダと米国の11月雇用統計などが発表される。
注目は米11月雇用統計だが、既に発表された11月ADP全米雇用報告やチャレンジャー人員削減予定数などを見る限り、非農業部門雇用者数は、弱い結果リスクとなる。ただ、一定の織り込みがあることで、直近米雇用統計での相場の反応は限られているが、結果がサプライズとなるなら注意となる。
 要人発言としては、黒田日銀総裁は、引き続き緩和姿勢を変えない場合、一定の円売りとなるか、ラガルドECB総裁は、今月のECB理事会を睨んで、強い利上げ期待に水を差す発言をした場合、ユーロ売りが出るか、エバンズ・シカゴ連銀総裁では、12月FOMCでの利上げ幅の縮小に関して、どういった見解を示すか注目したい。
その他低下を続ける米長期金利、軟調が続く米株価や週末のポジション調整の動きにも注目して対応したい。

戦略としては、ドル円は、下落が続いているが一応135円前後は維持する見込みから、134.50割れをストップに、慎重に押し目買いから入って、ただ、既に136-7円は重くなりそうで、しっかりと利食いながら、売りも検討する形。売りのストップは、逆に137.50越えとして、利食いも135円を前に、利食いを優勢したい。
ユーロドルは、強い展開となっているが、引き続き上値追いも厳しい。早期は、昨晩の高値1.0534越えをストップに売りから入って、下げが甘ければ買い戻し優勢で、1.04ミドルから1.04まで買い下がって、ストップは1.0393割れも、反発が1.0534を越えないなら利食いたい。 
ポンドドルも、早期は1.2309越えをストップに売りから入って、1.22前半が維持される利食いで、買いはできれば1.21方向への下げを買って、ストップは1.2070割れ。また1.20方向への調整からは1.19前半まで買い下がりの余裕を持って、19割れをストップとしたい。 
一方クロス円は、突っ込み売りは避けたい。早期は買い場を探しながら、直近高値をストップに、戻り売場を探して、しっかりと利食いながら対応したい。