昨晩の海外市場は、注目のFOMCでは、一定の織り込みから材料出尽くし感が出るとの見方から、リスクオフ相場に巻き戻しが優勢でスタートするも、想定以上に声明やパウエルFRB議長の発言がタカ派的となったことで、上昇していたNY株価3指数が、マイナス圏に転落したことで、再びリスク回避的な相場展開で終了した。NYダウは、517ドル高から421ドル安、S&Pは96P高から51P安、ナスダック総合は463P高から147P安まで一時下落した。一方米10年物国債利回りが、1.769%から1.855%まで上昇したことでドル買いを強めた。
注目のFOMCでは、声明で「政策金利をまもなく引き上げるのが適当だ」、パウエルFRB議長の記者会見では、「利上げについては3月のFOMCで決定する」、「経済はもはや持続的な高水準の政策支援を必要としない」、「毎回のFOMC会合で、利上げする可能性を排除しない」、「利上げ幅はまだ決定していないが、金利を引き上げる余地はかなりある」と発言、またパランスシートの縮小に関しても、「縮小の時期とペースについては決定していないとしながらも、前回より早期で急速となる可能性」が示唆され、前回同氏が年後半とした時期に前倒しの思惑が高まった。
ドル円は、114.39まで反発、ユーロドルが1.1235まで下落、ポンドドルは、1.3525から、英テレグラフの「英国が東欧への部隊配備を検討」との報道もあって、1.3445まで売りに押された。
一方クロス円では、ユーロ円は129.25を高値に128.62まで下落、ポンド円が154.75から153.88、オージー円は82.16から81.23、NZD円は76.68から76.000まで下落、カナダ円は、カナダ銀行が、政策金利の据え置きを発表。一部で利上げ期待があったことで、発表後は失望の売りで、90.02から90.38まで下振れたが、マックレムBOC総裁が、「オミクロンの影響を考慮して金利を据え置いた」、「インフレ抑制のため、金利を引き上げる必要がある」と述べたことが、下値を支え90.95まで再反発後90.20まで売りに押された。