ポンド円-2021年相場予想と戦略-

ブレグジット後の英国経済の行方次第

【2020年のポンド円相場を振り返って】

 2020年のポンド円相場は、EUとのFTA交渉に揺れる相場の展開の中、新型コロナウイルスの悪影響もありましたが、年間を通じて総じてリスクオンのポンド高で終了しました。
 年初は、前年から続いた英国のEU離脱が決定。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、FTA交渉が全く進展せず、英国内の感染拡大で、ロックダウンを開始、世界の株式市場が大きく調整したことでドル円相場が101.19まで急落、ポンドドル相場も1.1412まで下落し、ポンド円相場も年間の最安値124.10まで下落しました。
その後は、FOMCや世界の中央銀行が利下げや資産買い入れなどの金融緩和策を発表、英中銀も3月11日と19日に、2008年10月以来の0.65%の利下げを実施したことなどから、株価が下げ止まりをみせて、徐々に新型コロナウイルスに対しての警戒感が薄れたこともあって相場は反転に転じました。
ただ、4月には原油先物価格が、歴史上初めてマイナス圏に突入、ジョンソン首相がFTA交渉の期限延長を6月末に放棄したことなどもポンド相場の上値を押さえましたが、英中銀が追加の国債買い入れを決定したこと、EUが、復興基金の創設で合意したことなどから、ユーロ相場が上昇に転じて、これに歩調を合わすようにポンド円相場も、9月1日に142.72の2020年度の高値を示現しました。
しかしながら、秋口に新型コロナウイルスの感染が再拡大したこと、ジョンソン首相が、英国本土と北アイルランドを隔てるアイリッシュ海に国境を作ることを阻止する国内市場法案を議会に提出したことなどから、「ノーディール・ブレグジット(合意なきEU離脱)」になるとの懸念が高まったことが、ポンド円相場の上値を押さえました。この英欧FTA交渉では、「公正な競争条件」、「FTA違反時の対応」、「離脱協定反故法案」、「漁業権」などで双方の溝がなかなか埋まらず、協議が難航しましたが、最終期限の年末ぎりぎりには、どうにか一番揉めた漁業権の問題で合意が成立、EUの漁業者に割り当てられた漁獲量を今後5年半で25%削減し、その後毎年協議することで一致して、「貿易連携協定(TCA)」が成立しました。
2016年からのブレグジット協議が、やっと目途が立ったことで、ポンドドル相場が、1.3686の年間高値まで反発、株価の堅調な上昇もあって、ポンド円相場も堅調なレベルで引ける形となりました。 
 この結果、英国とEUは2021年1月1日以降も、関税ゼロで貿易関係を継続しますが、ただ税関での書類審査や物品検査などの作業が新たに発生するため、当面は物流の現場が混乱する事態も懸念されています。貿易以外にも、エネルギーや犯罪捜査、交通など様々な分野で課題が残ってします。手放しでポンド相場が上昇出来るかは、今後の展開次第であることは、留意しておきましょう。 

【2021年の主な材料】

以下が現在、判明している今年のイベントや材料です。注目度の高いものはマーカーで表示しています。ただ、あくまで予定で、変更されることがあります。

01月01日:ポルトガル・EU議長国就任
01月05日:米ジョージア州上院議員決戦選挙
01月06日:米大統領選における選挙人投票結果開票(上下院合同会議)
01月16日:独キリスト教民主同盟党(CDU)党首選挙
01月18日:日本・通常国会、アジア金融フォーラム(香港、19日まで)
01月20日:米大統領就任式
01月24日:ポルトガル大統領選挙
01月25日:ダボス会議(29日まで)
01月XX日:米大統領・一般教書演説(26日頃?)、IMF・世界経済見通し公表

02月XX日:米大統領予算教書・経済報告書公表
02月20日:米パリ協定復帰
02月27日:G20財務相・中央銀行総裁会合

03月XX日:中国第13期全国人民政治協商会議第4回全体会議、第13期全国人民代表大会第4回全体会議(北京)
03月14日:独バーデン・ビュルテンベルク、ラインラント・プファルツ州議会選挙
03月17日:オランダ下院選挙
03月25日:東京オリンピック・聖火リレー開始(最終的オリンピックの開催可否を決定?)
03月26日:米通商代表部・外国貿易障壁報告書公表
03月XX日:バイデン政権・気候サミット開催、ECBパンデミック緊急購入プログラム期限

04月07日:G20財務相・中央銀行総裁会合(8日まで)
04月09日:IMF・世界銀行春季総会(ワシントンDC)
04月XX日:国連・世界経済状況予測公表

05月06日:英地方議会選挙(ウェールズ、スコットランド)、英ロンドン市長・ロンドン議会選挙
05月19日:欧州復興開発銀行年次総会(アルメニア・エレバン、20日まで)
05月25日:世界経済フォーラム特別年次会合(シンガポール、28日まで)
05月XX日:G7サミット(英国)、米財務省・半期為替報告書公表

06月06日:独ザクセン・アンハルト州議会選挙、メキシコ連邦下院議員・州知事選挙、イラク国民議会選挙(予定)
06月18日:イラン大統領選挙(予定)
06月28日:G20外務相会合(イタリア・マテーラ、29日まで)
06月30日:IMF・世界経済見通し公表
06月XX日:フランス地域圏議会選挙・県議会選挙、世界銀行・世界経済見通し発表、WTO閣僚会議(カザフスタン・ヌルスルタン)、OPEC総会
07月01日:オセアニア圏・新会計年度開始、スロベニア・EU議長国就任
07月09日:G20財務相・中央銀行総裁会合(イタリア・ベネチア、10日まで)
07月23日:東京オリンピック開催(8月8日まで)、中国共産党結党100周年
07月31日:米債務上限の適用停止期限
07月XX日:中国北戴河会議、IMF・改訂版世界経済見通し発表

08月24日:東京パラリンピック(9月5日まで)
08月XX日:カンザス連銀シンポジウム(ジャクソンホール)

09月05日:香港立法議会選挙
09月13日:ノルウェー議会選挙
09月19日:ロシア下院選挙・統一地方選挙
09月26日:独連邦議会選挙、英国労働党大会(ブライトン。29日まで)
09月30日:菅自民党総裁任期満了、独議会・任期満了
09月XX日:東方経済フォーラム(ウラジオストク開催)、中国一帯一路サミット、メルケル首相退任、仏2022年政府予算案・社会保障会計法案発表

10月01日:ドバイ万国博覧会(2022年3月31日まで)、米新会計年度開始
10月15日:IMF・世界銀行年次総会(ワシントンDC、17日まで)、G20財務相・中央銀行総裁会合(ワシントンDC、16日まで)
10月XX日:英国保守党大会(バーミンガム)
10月21日:衆議院議員・任期満了
10月24日:アルゼンチン中間選挙
10月30日:G20首脳会合(ローマ、31日まで)
10月XX日:中国共産党中央委員会全体会議(5中全会)

11月01日:国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(英グラスゴー、12日まで)
11月XX日:APEC閣僚・首脳会議
11月29日:スイス国民議会議長・全州議会議長選挙
11月XX日:米財務省・半期為替報告書公表

12月08日:スイス連邦大統領・連邦副大統領選挙
12月XX日:中国・中央経済工作会議
12月XX日:OECD経済見通し公表、OPEC総会

【2021年の注目点】

 2020年の相場環境を踏まえて、2021年のポンド円相場の注目点をまとめてみました。

・ ブレグジット後の英経済
・ 英中銀はマイナス金利まで踏み込むのか?
・ スコットランドの独立はあるのか?

〇ブレグジット後の英経済

 昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大で、各国で都市封鎖(ロック・ダウン)や行動規制に踏み切ったことで、経済に大きな悪影響を与えました。
 英国でも大きく経済が一時落ち込みました。以下は、英国製造業・非製造業・建設業PMIの推移を示したチャートです。パンデミックでの急落から大きく戻っていますが、一部でブレグジット前の駆け込み需要が要因とされています。現状この回復が本格的なものとは言えないでしょう。また、今後も新型コロナウイルスの感染拡大が、どういった展開となるかですが、英国では、アストラゼネカなどの国内企業が、いち早くワクチンの開発に成功しています。比較的早くこの効果が見られれば、経済の立ち直りも早いかもしれません。

 そうなるとブレグジット後の英経済がどうなるかです。
暫定的な英欧FTA交渉は締結できましたが、恐らく様々な面で、混乱が続くことは、容易に想像できますが、実際は、ブレグジット後の英経済が、どうなるか全く想像がつかないのも事実です。 
 EUから離脱した英国が、単体で強い経済を回復できるのか、それとも経済が縮小していくのか、今後の展開を見る必要がありますが、移民の流入が制限されること。既に多くの外資系企業が英国を離れ、当面こういった企業が直ぐに英国に戻って来ることはなさそうです。また、今後EU以外の国々と個別のFTA交渉を締結しなければなりせんが、パンデミックの影響もあって、こちらもスムーズに行かなければ、英国経済の足かせとなりそうです。
一方英国では、経常・貿易収支の赤字が続いています。北海油田はありますが、自動車産業は、ほとんどが外資の傘下に入っており、貿易は衰退しています。現在は過去の遺産からの収益がありますが、このように経常・貿易収支の赤字が続く限り、ポンド相場の押し下げ要因となることは、留意しておきましょう。  

〇英中銀はマイナス金利まで踏み込むのか? 

英中銀は、現在歴史的な低金利となる0.10%の政策金利、資産買取プログラム規模として、8950億ポンドを実施しています。
今後も新型コロナウイルスの状況次第ですが、一方で経済の回復が遅れれば、ECBや日銀のように、マイナス金利の導入まで踏み込んだ政策を打ち出す可能性が指摘されています。この点は不透明ですが、一旦ブレグジットが、ほぼ確定しましたので、この悪影響が、本格的に見えた場合、今まで二の足を踏んでいた英中銀が、思い切った政策に出る可能性が残っています。
以下は、日本と英国の10年物国債利回りとポンド円相場のチャートです。金利差とポンド円相場が、乖離する局面もありますが、総じて同調するようです。現在は金利差が過去最低水準となっていますが、ポンド円相場は高止まりしています。これが今後、金利差が上昇して、ポンド円相場にサヤ寄せするなら良いですが、もしマイナス金利政策が導入された場合、ポンド円相場のサヤ寄せは、どうしても起こりそうです。

 その面では、今後も英中銀のMPCの発表は注意です。以下に、ご参考までに、今年の英中銀の金融政策委員会の結果発表予定日を掲載しておきます。 

02月04日:政策金利及び議事録、四半期インフレリポート公表
03月18日:政策金利及び議事録公表
05月06日:政策金利及び議事録、四半期インフレリポート公表
06月24日:政策金利及び議事録公表
08月05日:政策金利及び議事録、四半期インフレリポート公表
09月23日:政策金利及び議事録公表
11月04日:政策金利及び議事録、四半期インフレリポート公表
12月16日:政策金利及び議事録公表

〇スコットランドの独立はあるのか?

ご存じ通り英国は、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの連合王国です。中世には、それぞれ独立した王国でしたが、17世紀に同じ王を抱く同君連合が結ばれて、1707年に統一されました。
 この経緯に関しては省きますが、スコットランドでは、石炭、造船業、機械工業などが、産業革命時の大英帝国の繁栄に大きく貢献しましたが、1960年代に、北海油田が開発されると、石油基地としても大きな地位を築き上げました。ただ、この財源は、全て英国政府に管理され、スコットランドの住民には恩恵が薄く、経済的な不満が根強く残っているようです。2014年の独立を巡る住民投票では、反対が賛成を上回ったものの、親EU派も多く、2020年の世論調査では、独立賛成が過半数を占める結果が続いています。
またブレグジットが一応の形で完了した直後、スコットランドのスタージョン自治政府首相は、「スコットランドは間もなくEUに戻る」と宣言しています。今年5月6日、地方議会選挙において大勝できれば、住民投票の再実施を認めるよう英政府に迫る構えのようです。
 当然英政府は、拒否する方針ですが、議会選の結果次第で双方の対立が激しくなる恐れもあり、そうなると北アイルランドやウェールズにも、独立運動が飛び火する懸念もあります。また先のことで不透明ですが、今年5月に向けて、このような気運が高まるようなら、ポンド相場の波乱要因となることは注目しておきましょう。 

【テクニカル面】

テクニカル面からまず、ポンド円を構成するポンドドル相場の月足をチェックしておきましょう。
ポンドドルは、英国が国民投票で、ブレグジットを決定した2016年から軟調な展開を続けています。ただ、下値は1.1378と1.1412でダブル・ボトムをつけて反転しています。今後の焦点は、2.1162の高値からの長期のレジスタンスをしっかりと上抜けていけるかが大きな焦点です。超えると薄緑で示した過去のレンジ・ゾーンに突入すると考えられますが、このゾーンは、1.3503-1.3680の下限から1.7188-1.7370の上限と幅広いレンジとなっています。実際既に、このリポート作成時点では、下限を超える1.3686まで上昇していることで、上抜けている可能性はありますが、年末のショートカバーの影響による一過性の上昇の可能性やポンドドル相場は、テクニカル的に多くの「だまし」があることを考えると確定するのは時期尚早かもしれません。
 ただ、しっかりと超えるなら1.4225の下ヒゲを目指し、更に1.4377の戻り高値まで越えると上昇に弾みがつきそうです。ただ、それでも1.5018のブレグジット直前の高値を越えるのは、難しいと考えています。
 一方下値は、サポートから1.3000~1.3300ゾーンが支えると堅調が想定されます。リスクは1.2675の戻り安値割れとなりそうですが、それでも1.20は当面下支えされそうでうす。
 従って、今年のポンドドル相場の想定レンジは、最大で1.2000~1.5000としますが、少し広すぎるので1.3000~1.4500を基本レンジとします。 

次のドル円相場も見ておきましょう。まず長期の月足です。
 1989年の163.65の高値からのチャートですが、上値は147.66、145.86できっちりとレジスタンスに抑えられて、現状このレジスタンスは、115円前後にあると考えらえます。今後もこういった位置が抑えると弱い状況が続きそうです。
 特に長期のエリオット波動からパターンを想定すると、
第1波=163.65-79.75
第2波=79.75-147.66
第3波=147.66-75.31
第4波=75.31-125.86
第5波=125.86- ?

となります。現在は、最後の第5波の下落過程にありますが、その場合第3波の安値となる75.31を将来的に割り込むという想定が基本となります。ただ、第5波が短くなる可能性があること。また超長期ですから、そういった下落が実現するとしても、まだまだ先となる可能性もあることは、留意しておいてください。
また、オレンジの安値で示した101.25、101.67、99.02の安値は、一種のネック・ラインを形成しています。今後下げてもこの99.02-101.67ゾーンは、一旦支えられる可能性が高いと考えられます。このレベルが維持されると下落は、直ぐに進みませんが、ただ割り込んだ場合、75.31の安値から結ばれた最終サポートの位置となる95円前後がターゲットとなります。この位置もサポートが控えていますので、下げ止まる可能性が高いですが、ただ、更に割り込むなら85-90円ゾーンまでターゲットとなります。
また、こういった円高では、一部に当局の市場介入を警戒する話が必ず出ますが、ただ、今回の円高のスピードが総じて鈍いこと。また円独歩高ではなく、ドル安であることを考えると米国から市場介入のコンセンサスを得ることは難しいでしょう。個人的には、このレベル程度なら市場介入は出来ないと思います。

 次により短期の月足チャートを見てみましょう。
 こちらは110円前後がレジスタンスとなっています。前のチャートと合わせても、110-115円は引き続き上値を抑える位置となりそうです。
 一方下値は下落チャンネルの下限と、75.31のサポートがクロスする95円前後が、一定のターゲットとなりますが、この位置は、フィボナッチ・リトレースメント(75.31から125.86)の61.8%の94.62と合致する位置です。100円のサイコロジカルを前にした50%の100.58を割り込むなら、こういった下落の可能性があることは注意しておきましょう。ただ、モメンタムを示すスロー・ストキャスティクスの力が弱く、下落には、相当時間がかかりそうです。今年もじりじりとした相場展開が続きそうですが、一応下落チャンネルの日柄からは95円までの下落は、2022年3-6月頃を想定しています。 

 それでは、ポンドドルとドル円の想定レンジから、マトリックス・チャート(価格帯によるクロス円の位置)を作成しました。
 ポンドドルのコア・レンジを1.3000~1.4500、ドル円を100.00~110.00としましたので、これから算出されたポンド円相場の最大想定レンジは130.00から159.50となります。

 それでは、最後にポンド円の月足を見てみましょう。116.85の安値から124.85の安値を一時割り込むも、下値を126.55で支えて反発しています。不透明感の強いチャートですが、現状はマイナー・レジスタンスを目指す動きとなっています。レジスタンスの上抜けには、142.72の戻り高値、更に147.97を超えることが出来るかが大きな焦点ですが、超えると156.62の次の戻り高値が、次のターゲットとなります。ただ、この位置はフィボナッチ・リトレースメント(116.85-195.89)の50%位置と重なります。もし、こういった上昇があっても、長期のレジスタンスと合わせて上値を抑える位置となるでしょう。
一方下値は、スロー・ストキャスティクスの反転もあって、日足のサポートからは、135-137円が支えると堅調が想定されます。ただ、134.41や133.05の戻り安値を割れると調整的となりますが、当面130円は維持されそうです。 

【予想レンジと戦略】

 それでは、以上を踏まえて、ポンド円相場の今年の見通しと戦略についてお話します。
 ただ、あくまで新型コロナウイルスの感染が、最悪の事態まで再拡大しないことを前提としています。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ファンダメンタルズ面での比較は、為替市場であまり意味をもたなくなっています。世界が正常に戻るまでは、こういった状況が続くでしょう。従ってテクニカル面を中心に、2021年の戦略を考察しています。  

今年のポンド円の想定レンジを130.00から150.00とします。ただ、前述のマトリックス・チャートからは130.00から159.50が示唆されていますが、やはりフィボナッチ・リトレースメントが上値を抑える可能性は高いと考えています。

基本的に、戦略は押し目買いですが、注意しなければならない点は、
① 1-3月期は、本邦のレパトリ・シーズンで円高気味となり易いこと
② 5月のスコットランド議会選挙に向けて、4月以降スコットランドの独立ムードが高まるケース
③ 堅調な株価が続いていますが、5-6月に株価にピークが訪れる可能性が、アストロ的に指摘されています。アノマリー的にも「セル・イン・メイ」が意識される時期です。くれぐれも株価の動向には注意して対応しましょう。 
④ 夏場は、基本揉み合い気味の展開となり易いですが、8月中旬に例年一時的な円高となるケースが散見されることもあり、油断しないようにしましょう。
⑤ 9月のレイバーデー明けからは、年末に向けて方向性が出易い時期です。この時期の動きには逆張りで向かわないようにしましょう。 

早期は135円方向への下落を買って、ストップを133円割れなどとするか、130円まで買い下がるなら、129.00割れなどがストップとなります。ターゲットは、142.72や147.97が抑えると利食いです。あくまでこういった位置を超えて、サイコロジカルな150円前後が、良い利食い場となりそうです。また、156.62の戻り高値を前に、ここからは売り戦略も検討されます。ただ、その場合は、147.97-142.72ゾーンのそれ以前の高値が下支えするなら相場は強く利食い。割れてもこういった上昇後であれば、135-140円ゾーンは、底堅いかもしれまません。