昨晩は、株価の大幅調整でリスクオフの動きが強まった。フィッチの米格下げが大きな影響を与えた形だが、格付け会社のランキングでは、フィッチは第3番目で、ムーディーズなどが同調しない限りは、この影響は限られることは留意しておきたい。
本日金融政策としては、英中銀が政策金利を公表する。予想は0.25%の利上げで、これは一定の織り込みの範囲となるが、一部に今回英中銀が、量的引き締めプログラムに基づくバランスシート縮小のペースを引き上げる方針を示す可能性があると指摘されている。これ自体は英長期金利の上昇を伴い、通常ならポンド買いの要因となるが、逆に経済を圧迫するリスクもあって、マイナス要因となる可能性には注意しておきたい。
経済指標としては、日本の週間対外対内証券売買契約等の状況、豪6月貿易収支と小売売上高、中7月財新サービス業PMI、独6月貿易収支、スイス7月消費者物価指数、トルコ7月消費者・生産者物価指数、ユーロ圏各国の7月サービス業PMI・改定値、英7月サービス業PMI・改定値、ユーロ圏6月卸売物価指数、米国では、第2四半期非農業部門労働生産性と単位労働コスト・速報値、週間新規失業保険申請件数、7月サービス業と総合PMI・改定値、7月ISM非製造業景況総合指数と6月製造業新規受注などが発表される。
注目としては、日本の週間対外対内証券売買契約等の状況は、外国人の日本株買いが鈍る結果となるなら、日経平均には悪い影響を与える。豪6月貿易収支と小売売上高は強弱次第、中7月財新サービス業PMIは、引き続き弱い結果がリスクで、欧英米各国の7月サービス業PMIは、改定値なので影響は少ないとしても、強弱差によって一定の影響が出るか注目。ユーロ圏6月卸売物価指数は、物価の安定が見えるとユーロの売り要因、米国では、第2四半期非農業部門労働生産性と単位労働コスト・速報値、週間新規失業保険申請件数、7月ISM非製造業景況総合指数が焦点となるが、特にISMの製造業が弱かったことで、非製造業や総合指数が、弱い結果となるなら、米長期金利を抑え、ドルに巻き戻しが出るリスクは考慮しておきたい。
戦略としては、ドル円は、日銀後の調整を138.07で維持して、143.55まで上昇も現状はこれが上値を抑えている。これが押さえると早期は、143.55越えをストップに売り狙い。超えても144円と売り直しとなる。142.50-00が維持されると利食い。維持では買っても、ストップは142.24割れ。また割れるケースでは、142円前後から買い下がって、141円台を慎重に買い下がって、ストップは140.69割れでの対応が理想的。ただ、こういった買いのターゲットは、その直前の高値が押さえると利食いを優先しながらの対応となる。
ユーロドルは、下値を1.0918まで拡大も突っ込み売りは避けたい。早期はこれが維持すると買い狙い。割れるケースでは1.0867をストップに買い直しとなるが、ターゲットは、1.0958-00ゾーンが押さえると利食い優先。またこの位置の売りは、ストップを1.1020越えで検討する形。超えても1.1046-48をストップ。更に超えても1.1150をストップに売り直しとなるが、こういった売りのターゲットは、下げが、その直前の安値が維持されると利食い優先が安全となる。
ポンドドルは、英MPCで荒れた動きが想定されるが、更なる調整リスクは留意しておきたい。上値は1.28が押さえると売り狙い。超えても1.2885をストップに、または1.2996をストップに売り直しとなる。ターゲットは、現状の安値1.2680を前に、下げ渋りでは利食いとなる。また買いはこれを維持するなら検討課題も、ストップは1.2591割れで対応となるが、こういった買いでは、その直前の高値が押さえると利食いを優先しながら対応したい。
一方クロス円は、まちまちの動きとなっているが、基本上値追いは出来ず、慎重に直近高値をストップに売り狙いとなる。ターゲットは、下げが甘ければ買い戻しながら、また買いは28日の安値をストップに、慎重に買い下がりながら、この買いのターゲットも、上げが鈍ければ、しっかりと利食いながら対応したい。