今日の裏読み、表読み(2023/07/13)

 昨晩は、注目の米CPIが弱い結果となったことで、ドルが全面安となった。CPIの弱い内容からFRBの金融引き締めが早期に終了するとの思惑につながったようだが、引き続きFOMCのタカ派姿勢は続きそうで、この動きを追いかけるのは避けておきたい。
 本日金融政策としては、6月15日開催分の欧州中央銀行・理事会議事録が公表される。ECBでは、引き続き0.25%の利上げを続ける見通しで、その面では影響は少なそうだ。
 経済指標としては、NZ6月製造業PMIと食品価格指数、中国の6月貿易収支、英国では、6月RICS住宅価格指数、5月月次GDP、5月鉱工業・建設部門・製造業生産指数と5月貿易収支、仏6月消費者物価指数・改定値、ユーロ圏5月鉱工業生産、米国では、6月卸売物価指数と週間新規失業保険申請件数などが発表される。
 注目としては、中国の6月貿易収支や英GDPは、弱い結果がリスク、米国では、本日も卸売物価指数が焦点となる。ただ、昨日のCPIは、予想を下回るも未だ強い結果が続いており、今日のPPIが、予想外に強いと昨日の相場の巻き戻しの動きも想定される。また、週間新規失業保険申請件数は、引き続き米雇用環境の良好を伝えると見られるが、既にこういった面は、織り込みの範囲。サプライズは予想外に弱い結果となる。
 その他本日は、米30年物国債の入札が実施される。昨日は米長期金利が一定の低下を見せているが、米PPI次第も不調に終わると、ドルに買い戻しが入りそうだ。

 戦略としては、ドル円は、上値を145.07でCapされて、138.16まで下落。一過性の下落が続いたが、案外下げた印象もあって、ここからは更に突っ込み売りは推奨できない。早期は、昨日の安値138.16や137.75割れをストップに買い場探しから、ターゲットは、139.00-30が押さえると利食い優先で、この位置の売りのストップは139.76越えでの売り上がりとなる。また超えるケースでも、141円を超えるまでは売り直し場を探したい。ただ、こういった売りのターゲットは、直近安値が維持されると利食いを優先しながら対応したい。
 ユーロドルは、1.1140まで上値を拡大も、引き続き上値追いも厳しい。あくまで押し目があれば買いを狙う形で、早期は慎重に売り場探しで、ストップは1.1250越えで対応したい。ターゲットは、1.1072-89などが維持されると利食い優先で、割れても1.10ミドルでは利食い、買いは1.1037まで買い下がって、ストップは、1.1012割れまたは、1.0977割れとするなら買い下がりとなるが、こういった買いの場合は、戻りが直近の高値で抑えられると利食い優先となる。
 ポンドドルは、1.2308や1.2591を安値に1.3001まで反発。ただ、一定のターゲットに到達した可能性もあり、早期は1.3050越えをストップに売場を探したい。ターゲットは、1.2900-50ゾーンが維持されると利食い優先、この位置も買いのストップは1.29割れまたは、1.28ミドルまで買い下がるなら、1.28割れをストップとするが、こういった下落での買いのターゲットは、その直前の高値がCapされると利食いを優先しながら対応したい。 
 一方クロス円は、高値圏からの調整が続いている。ただ、突っ込み売りは避けたい。早期は昨日の安値が維持されると買いから入って、反発があれば7月10-6日の高値圏を前に上げ渋りでは利食い優先やこれをストップに売場探しとなる。この売りのターゲットは、昨日の安値が維持されると利食い優先となる。