今日の裏読み、表読み(2023/07/12)

昨晩も大きな材料に薄い中、円の買い戻しが優勢となった。ただ、本日は米CPIの結果次第で、荒れた動きも想定されることは、留意しておきたい。
 金融政策としては、NZZ準備銀行とカナダ銀行が政策金利を公表する。NZ中銀は、前回の会合で当面、政策金利の据え置きが示されており、据え置きは想定の範囲も、サプライズ的には利上げや追加の利上げの可能性が示唆されるケースとなる。
 一方カナダ銀行は、0.25%の利上げが想定されており、こちらも一定の織り込みとなるが、声明で今後の方針が示された場合、内容次第で荒れた動きとなる可能性に留意しておきたい。また、英中銀が、英国の銀行のストレステストの結果を公表する。恐らく玉虫色の健全性が示唆されると見られ、特別ポンド相場に影響を与えない見通し。
 経済指標としては、日本の5月機械受注と6月国内企業物価指数、米国では、MBA住宅ローン申請指数、6月消費者物価指数とベージュブックが発表される。
注目はやはり、米6月消費者物価指数となるが、予想は前月比と前年比でまちまちとなっており、不透明感は残るが、FRBが今後2回の利上げを示唆する中、強い結果が大きなリスクとなりそうだ。
 その他、中銀関連の要人発言が続くことで、タカ派の発言に相場反応を示すか注目となるが、これも米CPI次第となりそうだ。
また、本日10年物国債の入札が実施される。入札週は米長期金利が高止まりする傾向があることは、注目しておきたい。

 戦略としては、ドル円は、上値を145.07でCapされて、調整が140.16まで拡大。案外下げた印象もあって、ここからは139-140円ゾーンのサイコロジカルを睨んで、買いが入り易そう。早期は本邦からの買いを想定して、押し目買いから入る形。ストップは、140.16割れとするか、139.85割れで対応したい。ただ、高値を付けた後だけに、反発ではやれやれの売りが出易く、既に141円が押さえると利食いや売り狙い。売りのストップは141.35や141.46越えで、超えても142.07まで売り直しで、ここからは慎重に売り上がって、ストップを142.50越え、更に143円越えとするなら、売り上がりの余裕を持って対応したい。売りのターゲットは、それまでの安値が維持されると利食い優先となる。
 ユーロドルは、1.1027まで上値を拡大も、上値追いも厳しい。あくまで押し目があれば買いを狙う形で、まず、1.0977が維持されるとこれをストップに買うか、割れるケースからは、1.0943をストップに買い直しで、更に割れても、1.0867をストップに買い場探し。ターゲットは、1.1027が押さえると利食い。超えても、1.1050方向では、利食いや1.11越えをストップに売場を探したい。この売りのターゲットは、その直近の下値が支えると利食い優先となる。
 ポンドドルは、1.2308や1.2591を安値に1.2935まで反発。ただ、上値追いは厳しく、早期はこれが上値を抑えると売り、または1.30まで売り場を探して、ストップは1.3050越えなどで対応したい。ターゲットは、1.28ミドルを前に、下げ止まりでは利食い優先。ここからは買い下がって、1.2750割れをストップ、割れてもストップを1.2673や1.2658割れとして買い下がりとなるが、こういった下落での買いのターゲットは、その直前の高値がCapされると利食いを優先しながら対応したい。 
 一方クロス円は、高値圏からの調整が続いている。ただ、突っ込み売りは避けたい。あくまで戻りを待って、直近や6月28日の高値をストップに売場探しから、ターゲットは、昨日の安値が維持されると利食いで、買っても割れるなら止めて、更に6月20-21日の安値を前に、下げ止まりでは、利食いや買いとなる。この買いの場合のターゲットは、その直前の高値が押さえると利食いを優先しながらの対応となる。