今日の裏読み、表読み(2023/07/10)

今週は、また米国の物価指数が大きな焦点となるが、本日はこの発表を控えて様子見ムードも残りそうだ。
 経済指標しては、日本の5月国際収支と6月景気ウオッチャー調査、中国の6月消費者・生産者物価指数、加5月住宅建設許可件数、米国では、5月卸売売上高・卸売在庫と5月雇用傾向指数などが発表される。
日本の国際収支は、若干改善が見えるが影響は限られそう。中国の物価指数は弱いとリスクオフの動き、米国では、週末の6月雇用統計が不透明な結果となっているが、5月雇用傾向指数などが弱い結果となるなら、ドル売りに繋がりそうだ。
 要人発言としては、日銀支店長会議が予定されているが、植田総裁が引き続き強い緩和姿勢を示すと一時的な円売りになるリスクは考慮しておきたい。一方米国では、FRB要人発言が続き、タカ派発言が続く可能性が高い。一定の織り込みはあるが、こういった面もドルを支えるリスクは残りそうだ。
 その他、本日は5-10日要因で仲値に向けて、円売りが出易い。ただ、株価面では、本日が日本の多くのETFの価格基準日となることで、引けに掛けて利益金の売りが出易い。直近株価とドル円相場の連動性が高まっているが、株価の調整が続くと、ドル円の上値も重くなりそうだ。

 戦略としては、ドル円は、上値を145.07でCapされて、調整が142.07まで拡大。この位置が当面の高値として意識される形となりそうだ。ただ、押し目では買いが入り易く、早期はこの142.07の維持、割れても日足の基準線が141.84に位置しており、買い下がりとなる。ストップは141.22割れとしたい。上値は既に、143円ミドルが押さえると利食い優先で、売り狙いもこの位置から売り上がって、ストップは144.75越え、または145.07越えでの対応。ただ、こういった反発では、押しが甘ければ利食いながら対応したい。
 ユーロドルは、1.1012で上値を押さえられて、調整が1.0834まで下値を拡大も、これを維持する形。ただ、総じてレンジ的な相場は続いており、このブレイクを睨んで逆張りでの対応となる。上値は、1.0973-77が押さえると1.1012をストップに売り場探し。ターゲットは、1.0900前後が維持されると利食いで、買いもこの位置から買い下がって、ストップは1.0834割れとなるが、この買いのターゲットは、その直近の高値が押さえると利食い優先となる。
 ポンドドルは、1.2308を安値に1.2849まで反発後、1.2591まで下落もこれを維持する形。上値は、1.2850が押さえると売り狙い。ただ、超えるケースでは、1.30までポイントが薄くなることで、売りはしっかりと上げ止まりを確認して対応したい。ターゲットは、1.28が維持されると利食い優先。買いはこういった位置から1.27まで幅を取って買い下がって、ストップは、1.2673や1.2658割れで対応となる。この買いのターゲットは、その直前の高値がCapされると利食いを優先しながら対応したい。 
 一方クロス円は、高値圏からの調整が続いている。ただ、突っ込み売りは避けたい。あくまで戻りを待って、直近や28日の高値をストップに売場探しから、ターゲットは、金曜日の安値が維持されると利食いで、買っても割れるなら止めて、23日の安値を前に、下げ止まりでは、利食いや買いとなる。この買いの場合のターゲットは、その直前の高値が押さえると利食いを優先しながらの対応となる。