昨日は直近のリスクオン相場に利食いが優勢となった。また本日のパウエルFRB議長の金融政策に関する半期に一度の議会証言もあって、ポジション調整が出た可能性もありそうだ。
そうなるとパウエルFRB議長の議会証言で、相場が荒れる可能性に留意が必要だが、特に6月のFOMCでは、2023年のFF金利見通しが、今年後2回の利上げを示唆する形でサプライズとなった。また記者会見のパウエル発言もタカ派面が目立ったが、これに対して、パウエルFRB議長がどういった発言をするか大きな焦点となる。恐らくだが、2回の利上げは決まったものではなく、今後もデーター次第と強調する可能性があり、その場合市場に若干安心感が戻るか注目したい。
経済指標としては、4月27-28日開催分の日銀・金融政策決定会合議事録公表、豪6月先行指数、英5月消費者物価・小売物価指数と公共部門純借入所要額、南ア5月消費者物価指数、英5月CBI受注動向調査、米MBA住宅ローン申請指数、加4月小売売上高と5月新築住宅価格指数などが発表される。
大きなものはないが、日銀・金融政策決定会合議事録では、再度日銀の緩和スタンスを確認すると円売りの材料にされる可能性に留意。英物価指数は、今週の英MPCを控えて、強い結果が続いた場合、今年の年末まで利上げ継続を再確認するが、 一方では弱い結果が見えた場合、直近のポンド買いに、特に対ユーロでの売り戻しが強まる可能性に注目したい。
その他でも、米FRB要人発言の機会が多く、今後の利上げ姿勢に対する発言なども注目。加えて米株価や長期金利も引き続き睨んで対応したい。
戦略としては、ドル円は、142.25まで上値を拡大も、現状はこれが上値を抑える形。当面これが高値となるか注目されるが、一方で突っ込み売りは推奨できない。早期は昨日の安値141.22が維持されると買っても、割れるなら止める形。その場合は、140円ミドルから141円ゾーンでの買い狙いで、このストップは139.85割れでの対応となる。上値は、142円方向への上昇では利食い優先や売り狙いで、ストップは142.25越え。ターゲットは、それまでの安値が維持されると利食い優先となる。
ユーロドルは、1.0971まで再上昇も更なる展開となっていない。一応この高値が抑えるか注目となり、反発では1.0971や1.1007越えをストップに売り狙い。ターゲットは、昨日の安値1.0892が維持されると利食い、1.0800方向への下落では買い場探しで、この買いのストップは1.0800割れで対応となるが、ターゲットは、それまでの高値がCapされると利食い優先となる。
ポンドドルは、1.2308を安値に1.2849まで反発も現状は上値を抑えられる形で、MPCを前にポジション調整が続く可能性が高く、これをストップに反発では慎重に売り場探しで、ターゲットは昨日の安値1.2714が維持されると利食いで、割れるケースでは、1.27から1.26ミドルまで買い下がって、ストップは1.26割れでの対応となるが、この買いのターゲットは、それまでの高値が押さえると利食い優先となる。
一方クロス円は、上昇から一定の利食いが出ている。ただ、突っ込み売りは出来ず、昨日の安値が維持されると買っても、割れるなら止める形。ターゲットは直近高値を前に、上げ渋りでは利食い、またこれをストップに売り狙いとなるが、売りのターゲットは、昨日の安値が維持されると利食い、割れるケースからは、慎重に買い場を探す形となるが、15-16日の安値割れをストップに対応するも、この買いのターゲットは、それまでの高値が押さえると利食いを優先しながらの対応となる。