昨晩も米財務問題を懸念した株安を受けたリスクオフ的なドル買い、米長期金利の上昇を背景とした円売りが継続した。
この流れが続くかが、本日も焦点となるが、若干不整合な面もあって、巻き戻しの動きも出易いことは留意しておきたい。
金融政策としては、韓国中銀、トルコ中銀や南アフリカ準備銀行が政策金利を公表する。一応韓国やトルコでは政策金利の据え置きが想定されており、影響は限られそう。一方南アフリカ準備銀行は、0.50%の利上げが想定されている。想定通りなら影響は限られそうだが、声明などで、更なる利上げの必要性が示されるか、または当面の利上げ停止が示されるか大きな焦点となりそうだ。
経済指標としては、独第1四半期GDP・改定値と6月GFK消費者信頼感調査、仏5月企業景況感指数、南ア4月卸売物価指数、英4月CBI小売売上高調査、米国では、第1四半期GDPと個人消費・改定値、5月シカゴ地区連銀全米活動指数、週間新規失業保険申請件数、4月住宅販売保留指数と5月カンザスシティー連銀・総合指数などが発表される。
注目としては、独第1四半期GDPは、改定値であり変化が薄ければ影響は限ら得そう。米第1四半期GDPと個人消費や週間新規失業保険申請件数は、予想比の結果次第で、ドルが一定の動きを示しそうだが、大きな流れにはならない見通し。
その他、米債務問題に絡めて不安定の米株価の動きや7年物国債の入札を受けた米長期金利の動向にも引き続き注意を払って対応したい。
戦略としては、ドル円は、下値を137.43で維持して139.48まで反発。一過性の上昇が続いているが、やはり上値追いは厳しい。特にサイコロジカルな140円は強い位置で、慎重に売り場を探してみたいが、ストップは140.50越えなどに置く方が安全か。ただ、ターゲットは、下げが甘ければ買い戻しながらが良さそう。一方下値は既に138.90-00が維持されると強く、買いも検討されるが、できれば138円ミドルまでの買い下がりの余裕を持って対応。この場合のストップは138.23割れで、割れても137.43をストップに買い直しとなる。
ユーロドルは、上値を1.1092-95で抑えられて、調整が1.0748まで下値を拡大後も軟調な展開が続いている。突っ込み売りは出来ず、戻りは売りとなるが、早期はストップを1.0700割れとして買い下がりで対応したい。ターゲットは、1.0800が押さえると利食いで、超えても1.0832や1.0850が押さえると弱く、利食いながらだが、売りは1.0874や1.0905の戻り高値を睨んで売り狙いとなるが、売りのターゲットは、それまでの安値が維持されると利食い優先となる。
ポンドドルは、1.2680で抑えられて、1.2355まで下値を拡大。突っ込み売りは出来ず、ここからの調整では1.2335や1.2273割れをストップに買い場探しとなる。一方上値は、1.2415-70が押さえると利食いで、更に超えても1.2471-84が押さえると利食いや売りも、ストップは1.2511越え。この売りのターゲットは、それまでの安値が維持されると利食い優先が安全となる。
一方クロス円は、高値からの調整も堅調が続いている。引き続き23日の高値が上値を抑えるか注目となるが、これは上回るリスクも考慮して対応したい。しっかりと押さえる位置が確認できれば、これをストップに売り狙い。ターゲットは、昨晩や19日の安値が維持されると利食いや買い狙い。また割れても16日の安値をストップに、買い直しとなる。買いのターゲットは、それまでの高値が押さえると利食いながら対応したい。