レジスタンスラインとは複数のローソク足の高値を結んだ線のことを指します。レジスタンスラインに近づくと、価格が上昇局面にあっても反転する傾向があるため、線を引くことで高値の目処がある程度予測できるでしょう。またレジスタンスラインは線の引き方もシンプルで、見方が分かりやすいため多くの投資家が活用しているテクニカル指標です。この記事では、レジスタンスラインの目的や線の引き方、引く時の注意点について解説しています。
レジスタンスラインとは
レジスタンスラインは複数のローソク足の高値を結んだ線のことで、高値の目処を示します。仮に上昇トレンドが続いていても、レジスタンスラインに近づくにつれ上昇の勢いが弱まり、トレンドの終わりを示す兆候が出る場合があります。
サポートラインとは複数のローソク足の安値を結んだ線のことで、下値の目処を示すラインです。下落トレンドが生じていても、サポートラインに近づくと、徐々に下落の勢いが弱まり、価格が切り上がる傾向があります。
レジスタンスラインを引く目的
レジスタンスラインは、相場のトレンドを把握するうえで大変有効な方法です。なぜレジスタンスラインを引くのか？その目的について解説します。
反発するポイントの目安がわかる
レジスタンスラインを上抜けすると、上昇トレンドに向かう傾向があります。そのためレジスタンスラインを引いておけば、おおよそどれくらいの価格で反発する可能性があるか、確認できるでしょう。またレジスタンスラインに押し返されている回数が多いほど買い圧力が強い傾向があり、上抜した後、強い上昇トレンドに転じる可能性があります。
このようにレジスタンスラインを引くと、反発するポイントの目安や、買い圧力の強さがわかるようになります。
トレンドの始まりを判断できる
何らかの理由でレジスタンスラインをブレイク（上抜け）すると、レジスタンスラインに心理的な障壁を感じていた投資家の買いが再度集まるため、トレンド転換が起こる可能性が高いと推測できます。
そのためレジスタンスラインを引いておけば、ブレイクした時点でトレンドが始まったことが、判断できるようになります。レジスタンスラインをブレイクすれば上昇トレンドに向かう可能性が高ため、レジスタンスラインは順張りトレードに活用できると言えるでしょう。
レジスタンスラインの引き方
レジスタンスラインの引き方は、下降トレンドかレンジ相場かで異なります。それぞれのケースについて解説します。
下降トレンドでの引き方
レジスタンスラインは上値の抵抗線を把握するために利用するため、下降トレンドでは、複数のローソク足の高値を線で結んで引きます。なお線を結ぶ時は、ヒゲではなく実体部分を基準に結ぶのが一般的です。また上昇トレンドの場合はレジスタンスラインではなく、複数の下値を結んでサポートラインを引きます。
レンジ相場での引き方
レンジ相場とは特定の価格帯を行ったり来たりする局面のことです。そのため、高値と高値を結ぶレジスタンスラインと、下値と下値を結ぶサポートラインの両方を引きます。
レジスタンスラインを引く際の注意点
実際にレジスタンスラインを引こうとすると、何本もレジスタンスラインを引けることに気付くはずです。
しかし多くの投資家は、何度も上昇反発を繰り返しているラインを参考にしているため、それ以外のラインはあまり機能しない場合があります。レジスタンスラインは細かく引くのではなく、現在のチャートで確認ができる最も顕著なラインに絞ってみても良いでしょう。
またレジスタンスラインは正確に引く必要はありません。レジスタンスラインは、市場がおおよそどれくらいの価格帯を意識しているのかがわかれば十分です。あまり正確に引きすぎて、それまではトレードしないというスタンスでいると、売買チャンスをかえって逃してしまう可能性があります。
レジスタンスラインを突破するとどうなる？
レジスタンスラインの突破は、買い圧力が強いことを表すため、上昇トレンドに向かう傾向があります。ただし上昇トレンドといっても一直線に上昇するケースは少なく、何度も価格が上下しながら徐々に上値が切り上がるケースが多いでしょう。そのためレジスタンスライン突破後は、複数の下値を結んでサポートラインを引くことになります。
まとめ
レジスタンスラインは引くことで高値の目処がわかります。その他、反発するポイントの目安がわかる、トレンドの始まりを判断できるといったメリットがあるため、多くの投資家が活用しているテクニカル指標です。テクニカル指標を取り入れたトレードをしたいという方は、レジスタンスラインとサポートラインの引き方から始めてはいかがでしょうか？
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