FXがうまくいかない理由7つ|対策や失敗する割合・成功のコツを紹介

FXでなかなか利益が出ないと悩んでいませんか?FXはやり方次第で大きな損失を抱える可能性がある投資方法のため、失敗しないコツを押さえてトレードをすることが大切です。この記事ではFXがうまくいかない7つの理由、FXで失敗しないコツについて解説しています。FXの勝率を上げたい人、これからFXを始めようと考えている人は、ぜひ最後までお読みください。

FXがうまくいかない理由

FXがうまくかいかないのは、次のような理由が考えられます。

  • 損切りができない
  • 常にポジションを持ちたがる
  • 高いレバレッジで取引する
  • 感情に流される
  • 勘や運に任せて取引する
  • 戦略なしでスワップポイントを狙う
  • 多くの通貨ペアに手を出す

以下FXがうまくいかない理由と、その対策について詳しく紹介していきます。

損切りができない

損切りとは、含み損を抱えているポジションを決済して、損失を確定させることをいいます。含み損とは決済をする前の未確定の損失のことです。

FXは損失が発生しても、決済しなければ損失が確定しません。そのため特にFX初心者は、含み損を抱えると「いつか利益に転じるかもしれない」という根拠のない期待をしてしまい、損切りが遅れて損失を拡大させてしまいがちです。

対策

損切りができない人は「自身の予想と違う方向に為替レートが50pips動いたら決済する」など、トレード前に損切りラインを決めておくことが大切です。

しかし損切りラインを決めても、実際に決済をしなければ意味がありません。

実際に決済をするのが難しい人は、現在の為替レートよりも不利なレートを指定して注文できる「逆指値注文」を活用してみましょう。逆指値注文をしておけば、自分の意思に関係なく、自動的に指定した為替レートが提示されると損切りが実行されます。

常にポジションを持ちたがる

FXなどの投資で、常にポジションを持ちたくなってしまう心理状態を「ポジポジ病」といいます。

ポジポジ病になると「大きく下がったから、買いポジションを持っておこう」「1つのテクニカル指標の売買シグナルを示していた」など、どんな状況もチャンスに見えてしまい、不要なエントリーが増えてしまいがちです。

常にポジションを持ちたがる人は、根拠に乏しいトレードを繰り返しているため、結果的に負ける確率が高くなります。またエントリー回数が多いため、その分スプレッド負担が増えてしまいます。

対策

常にポジションを持ちたがるクセを解消するためには、テクニカル分析などをもとに「いくらで売買するべきか」「いくらで決済するべきか」を明確にした、根拠のあるトレードを心がけましょう。

またテクニカル分析をしても、1つのテクニカル指標だけではダマシにあう可能性もあります。移動平均線とMACDなど、相性のよいテクニカル指標を組み合わせてるとより精度が高まるでしょう。

高いレバレッジで取引する

レバレッジとは「てこの原理」のことで、自己資金よりも大きな金額で取引ができる仕組みのことです。例えば自己資金が1万円なら、通常1万円分の取引しかできませんが、レバレッジを25倍に設定すると、1万円の自己資金で25万円分の取引ができます。

仮に1万円で1,000円の利益が出たトレードを、レバレッジ25倍にすると2万5,000円の利益が出せることになります。高いレバレッジの取引は、少額で大きな利益を狙えるため、一見魅力的に映るでしょう。しかし高いレバレッジの取引は、大きな利益を狙える半面、損失も相対的に大きくなるため注意が必要です。

トレードの勝率が低い段階で高レバレッジの取引をすると、大きな損失につながりかねません。また高いレバレッジで取引をすると、ロスカットで一度に多くの自己資金を失うこともあり得ます。

対策

トレードの勝率が低いうちは、高いレバレッジでの取引は避けましょう。まずはレバレッジ1倍、高くても3倍程度のトレードをするか、少額でのトレードで経験を積むことが大切です。

また高レバレッジの取引をするときは、ロスカットを防ぐために、十分な証拠金を口座に入れておきましょう。

感情に流される

FX初心者はトレードで損失が続くと、損失を取り返そうとして高いレバレッジで取引をしたり、含み益がでているのに欲が出て利益確定を先延ばしにしたりと、感情に流されたトレードをしがちです。また利益が出るトレードが続くと、過信から身の丈に合わない高レバレッジの取引をしてしまう可能性もあります。

しかしこうした感情に流されたトレードは、根拠に基づいていないことが多く、損失につながりやすくなります。

対策

損失が続いても、利益が出るトレードが続いても、テクニカル指標を活用してエントリーポイントや決済ポイントを決める根拠あるトレードを淡々と心がけましょう。

感情に流されたトレードをしないためには、トレードにマイルールを持つことが大切です。

マイルールのなかには先に紹介した損切りラインの他「23時を過ぎたらトレードをしない」「1日1万円の利益が出たらその日はトレードしない」「3回続けて損失が出たら一旦トレードをお休みする」などがあります。

マイルールを設定するのが難しいときは、FXの自動売買の活用もおすすめです。FXの自動売買はあらかじめ設定したルールに基づいて、機械的・継続的に売買が行われるため、自身の感情がトレードに影響することがありません。

勘や運に任せて取引する

FXはギャンブルではありません。そのためトレード経験を積むことで勝率を上げることは可能です。

しかし勘や運に任せた根拠のない逆張りやナンピン買いなどは、損失につながりやすくなります。

逆張りとは、為替が上昇局面のときに売り、下落局面のときに買いエントリーをする取引方法です。またナンピン買いとは、自分の予想とは逆の値動きをしたときにポジションを追加して平均購入単価を下げる手法です。

逆張りトレードやナンピン買いはれっきとした投資手法であり、勘や運に任せて行うものではありません。

対策

先に述べたトレードにマイルールを設けることは、勘や運に任せた取引を回避するときにも役立ちます。またFXの自動売買の活用の有効な対策といえるでしょう。

戦略なしでスワップポイントを狙う

スワップポイントとは「金利差調整分」のことで、通貨ペアを形成する2ヶ国間の通貨ペアの金利差によって発生する利益のことを指します。通貨ペアのうち金利が高い通貨を買い、低い通貨を売ることでスワップポイントによる利益が得られます。

スワップポイントで利益が得られる場合、ポジションを保有している期間中、毎日のようにスワップポイントが受け取れるため安定した利益になるでしょう。

しかし戦略なしでスワップポイントを狙っていると、通貨ペアの金利差が逆転して、マイナススワップに転じるかもしれません。マイナススワップになると、毎日のように支払いが生じます。

またスワップポイント狙いの投資で人気がある、南アフリカランドやトルコリラ、メキシコペソなどは高いスワップポイントが狙える半面、為替レートの値動きが大きい傾向があります。こうした通貨はスワップポイントを積み重ねても、為替差損が生じるリスクがより高い点には注意が必要です。

対策

各国の政策金利は定期的に変更があります。自身が保有している通貨に関連する国の政策金利は、定期的に確認しておきましょう。政策金利のチェックが難しいときは、FX会社のホームページで各通貨ペアのスワップポイントを紹介しているので、定期的にスワップポイントの変化を確認しておくのもおすすめです。

またワップポイント狙いで値動きが大きい高金利通貨を扱うときは、保有期間中のロスカットを避けるため目安として1~3倍の低いレバレッジで保有するよう心がけてください。

ドルコスト平均法の効果が働き、平均購入単価が抑えられる積立投資も、為替変動リスクを軽減する効果があります。

多くの通貨ペアに手を出す

FX取引をしていると、あまり値動きがなく利益を出しにくい局面があります。

こうした局面に入ると、特にFX初心者は他の通貨に手を出してしまいがちです。通貨ペアごとに値動きの特徴が異なるため、多くの通貨ペアに手を出すと管理が難しくなるため注意が必要です。

保有するポジションが増えれば、その分証拠金も必要になるため、安易に多くの通貨ペアに手を出すのは避けましょう。

対策

投資の格言で「待つのも相場」という格言もあります。値動きがないときは一旦お休みをして、相場を客観的に眺めてみるのも良いでしょう。

仮に複数の通貨ぺアを扱うときは、取引量が多く、比較的値動きが安定しているメジャー通貨同士の通貨ペアがおすすめです。代表的なメジャー通貨同士の通貨ペアとしては、米ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/米ドル、英ポンド/円などがあります。

FXがうまくいかない人の割合

一般社団法人 金融先物取引業協会の報告書「FXによる昨年の利益額(損失額)」によると「0円又は損失額が▲20万円未満」が28.4%、「利益額が20万円未満」が35.6%となっており、「▲20万円未満~+20万円未満」が全体の6割を占めます。

しかし年間損失額が▲100万円以上という人も全体の3.2%いるため、FXは大きな損失が出る可能性があることも理解しておきましょう。

参考:一般社団法人 金融先物取引業協会|外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査~調査結果報告書~2018年4月|P11

FXで失敗しないコツ

FXで利益を出すためには、トレード経験を積んで勝率を上げることが大切です。トレード経験を積んでいく過程においては、次のFXで失敗しないコツを意識しましょう。

  • 少額から取引を始める
  • 余剰資金で取引する
  • 勉強や情報収集を怠らない

以下、FXで失敗しないコツについて詳しく紹介します。

少額から取引を始める

FX で失敗しないためには、少額の取引を心がけましょう。FXにおける少額取引とは、取引通貨量が少ない取引のことを指します。

取引の通貨量が少ないほうが、1pips変動したときの損失額が相対的に抑えられます。そのためFXの損失による大きな精神的不安を回避できるでしょう。

また少額取引なら1ポジションあたりに必要な証拠金が少ないため、複数のポジションを保有しやすくなり、トレード経験を積むことができます。

しかし少額取引は損失が抑えられる反面、狙える利益も少なくなります。高レバレッジの取引をすると、ロスカットにつながりやすくなる点にも注意が必要です。

余剰資金で取引する

FX を含め、投資は余剰資金で取引をすることを心がけてください。余剰資金とは、毎月の収入から「日々の生活に必要なお金」と「近く使い道が決まっているお金」を引いて残った金額のことです。

日々の生活に必要なお金とは、食費や住宅費(家賃・住宅ローン)、保険料、医療費などを指し、近く使い道が決まっているお金とは、車の購入費用や旅行費用などを指します。

余剰資金ではない生活費を使って取引をすると、損失が出たときに取り返そうと必死になり、冷静なトレードができなくなります。また寝不足やストレスで家事や仕事に影響を及ぼす可能性もあります。

勉強や情報収集を怠らない

FXはトレードを始めたら、それで終わりではありません。FX に関する知識習得はもとより、為替相場は絶えず変化するため、取り扱っている通貨に関連する国の景気や、政策金利などの情報収集を継続的に行っていく必要があります。

FXに関する知識は、主に書籍やインターネット、FX会社の公式サイトから、国の景気や政策金利に関する情報は。新聞や経済ニュース、FX会社のアプリなどから入手が可能です。

また自身のトレードを振り返ることも重要です。トレードノートをつけておけば、同じような場面に遭ったときの判断に役立つでしょう。

まとめ

損切りができない、ポジポジ病などFXがうまくいかないのは理由があり、対策を立てることでトレードの勝率をアップさせることができます。FX は大きな損失が生じる可能性がある投資のため、失敗しないコツを押さえてトレードをすることが大切です。

感情に流されてしまう、勘や運任せで取引をしてしまう人は、FXの自動売買の活用も検討してみましょう。インヴァスト証券の「トライオートFX」は、あらかじめ用意されたトレードルールのなかから選ぶだけで自動売買が始められます。

またAIを活用した自動売買もあります。「マイメイト」はエージェントというキャラクターが過去のトレードを学習し、実際の取引内容に反映させる自動売買です。学習は継続的に行われ、学習内容を活かしたトレードを実践します。マイメイトもすでに稼働しているエージェントを自身で選ぶだけで自動売買が始められます。