今日の裏読み、表読み

本日は材料が多く荒れた展開に注意しておきたい。
まず、日銀金融政策決定会合の結果公表では、既に海外の物価指数の落ち着きが見えており、政策金利の変更は想定されないが、問題はYCCの変動幅の変更などが発表されるか大きな焦点となる。ただ、未だ金融引き締めは時期尚早と主張する日銀の立場からは、連続での可能性は低いと見ておきたい。またその場合YCCを維持するために、更に国債の追加買入枠の拡大も同時に発表することになりそう。一方日銀展望レポートでは、物価見通しの引き上げが想定されるが、この影響は低い。黒田日銀総裁の定例記者会見では、あくまで現状のYCC変更幅の拡大は、テクニカル要因であり、利上げではないとの主張を繰り返す見通し。こういった面が、確認されれば一旦円や日経平均の買い戻しにつながるか注目したい。ただ、それであっても、既にYCCには限界があり、市場が信じない可能性もある。当然、変動幅の解除などサプライズがあれば状況は別で、大きな円買いや株売りとなることは、留意しておきたい。
経済指標としては、豪1月消費者信頼感指数、日本の11月機械受注、11月鉱工業生産・確報値と設備稼働率、英12月消費者・小売物価指数、ユーロ圏12月消費者物価指数・改定値と11月建設支出、加12月鉱工業製品・原料価格指数と生産者物価指数、米国では12月小売売上高と卸売物価指数、12月鉱工業生産・設備稼働率、11月企業在庫、1月NAHB住宅市場指数と米地区連銀経済報告などが公表される。
注目としては英12月消費者・小売物価指数は結果次第、問題は米国12月小売売上高と卸売物価指数で、弱い結果が確認された場合、FOMCの今後の利上げペースの鈍化に対する確信が高まりそうだ。
その他引き続き米株価や長期金利の動向を睨んだ対応となる。 

戦略としては、ドル円は、日銀で2-3円動く可能性を考慮して対応したい。ただ、基本はもし、日銀が変更をせず、円に売り戻しが出ても、将来的に政策変更を余儀なくされるとの見方が強く、戻り売りに晒され易いことは、留意しておきたい。従って戦略としては、大きな動きを想定して対応したい。上値は、129.15が押さえられるならこれをストップに、また超える動きが見えた場合、131.18をストップに、130円方向への上昇から慎重に売り場を探したい。ターゲットは127.99や127.23の直近安値を睨んで、維持されると買い戻し。ただ、割れる動きが見えた場合、127円前後は維持を確認しながら、126円ミドル、126円と買い下がりだが、ストップはタイト気味とするか、理想は125円割れとして、慎重に買い下がる形を想定するが、ただ、こういった下落では、反発ではしっかりと利食いながら対応するのが安全となりそうだ。
ユーロドルは、反発が1.0874でCapされており、上値追いも厳しいが、一方下値も、1.0780を若干割れるも1.0775で維持されており、総じてレンジが続く見通しで、このレンジのストップでの逆張りで臨んで、軽く回転売買で臨みたい。
ポンドドルは、1.2301まで上値を拡大。ただ、上値追いは厳しく、下値は1.2150-69の戻り安値をバックに、押し目は買い場探し。ただ、現状高値を越えないなら、利食いながらの対応となる。売りは更に噴いた場合に、1.2446をストップに検討する形となる。
一方クロス円は、調整から一定の反発も上値を押さえられている。ただ、本日は日銀で、大きな動きを見せる可能性があり、逆張りは危険かもしれない。戦略的には、大きめの動きで狙う形だが、ただ、日銀で変更はなくとも、将来的な変更のリスクは残り、反発での売り狙いに妙味があるとみておきたい。特に政策変更があった場合、安易な位置で買わないように心がけておきたい。