今日の裏読み、表読み

昨日は軟調な株価を背景にドル買いが優勢となったが、既にレパトリ―・シーズンであり、この時期は欧州時間に欧州通貨が買われ易く、NY時間にドル買いが出易い傾向があることは、考慮しておきたい。
金融政策としては、インド中銀、ポーランド中銀、カナダ銀行とブラジル中央銀行が政策金利を公表する。
注目は、カナダ銀行となるが、現行の3.75%から4.25%への利上げが予想されている。想定通りの場合影響は限られそうだが、隣国の米国では、利上げペースの減速を示唆されており、カナダ中銀も声明などで、今後の利上げペースの鈍化などを示唆した場合、タカ派が続いただけに、サプライズ的なカナダドル売りに繋がる可能性があることは注意しておきたい。
経済指標としては、日本の11月外貨準備高と10月景気先行指数・速報値、豪第3四半期GDP、中国11月貿易収支と月次外貨準備高、独10月鉱工業生産、仏10月国際収支、ユーロ圏第3四半期GDP・確定値、米国ではMBA住宅ローン申請指数、第3四半期非農業部門労働生産性・改定値と10月消費者信用残高などが発表される。
日本や中国の外貨準備高は、介入が行われていないこともあり影響は見えず、豪第3四半期GDPやユーロ圏第3四半期GDPは、結果次第も影響が大きく続く可能性は低い。
その他、大きな経済指標や要人発言もなく、クリスマスや年末を控えたポジション調整、米株価や長期金利動向などで、相場の動きは神経質となりそうだ。

戦略としては、ドル円は、137円ミドルが上値を抑えるも、136円が支えて堅調さを維持している。現状は次のこういったブレイクが発生するまでは、本日は材料も薄く、揉み合いを前提に対応したい。下値は136.30-70ゾーンが維持されると堅調で、136円割れをストップに買い狙い。一方上値は137.50が押さえると利食い優先や売り狙いも、超えるなら止めるか倍返し。再度139.90をストップに売場探しとなる。
ユーロドルは、レパトリの動きで、欧州時間に買われ、NY時間に売られるパターンが見えていることは留意となるが、下値は1.0428や1.0393をストップ圏に買い場探しも、1.0533や1.0595が押さえると利食いで、またこれをストップに売り場も探したい。 
ポンドドルは、フローの動きで若干荒れているが、突っ込みは避けて、反発があれば1.2270をストップに1.22方向への上昇で売場を探して、ターゲットは1.21前後の維持では利食い優先、買いはストップを1.2070割れにおいて、深押しで狙っていきたい。
一方クロス円は、総じて揉み合い気味から、まちまちの展開。それだけ方向感に薄い状況からは、大きめの動きや直近安値や高値を睨んで、逆張りで攻める戦略を継続しながら、利食いを優先するスタンスを維持したい。