今日の裏読み、表読み

昨晩の海外は荒れた動きなった。ただ、パウエル発言は、強弱感が入り混じっていること、また既に12月のFOMCで利上げ幅の縮小は織り込みの範囲と見られ、追いかけてドルを売れるかは不透明。米長期金利の低下も、現状のFF金利からは下げ過ぎで、株価の反発も売られ過ぎの反動の面もあって、このまま上昇を強めるかは注意しておきたい。
本日の経済指標としては、日本の7-9月期四半期法人企業統計調査と11月消費者態度指数、豪第3四半期設備投資、中国の11月財新製造業PMI、独10月小売売上高、スイス11月消費者物価指数と10月実質小売売上高、ユーロ圏各国の11月製造業PMI・改定値、英11月製造業PMI・改定値、ユーロ圏10月失業率、米国では10月個人所得・消費支出、週間新規失業保険申請件数、11月製造業PMI・改定値とISM製造業景況指数などが発表される。
材料が多く注意が必要だが、英ユーロ圏米PMIは改定値であり、変化が大きくなければ影響は少ないが、問題はISM製造業景況指数で、趨勢としては景気の分水嶺となる「50」を割れるリスクがあり、結果後一時的なドル売りが出るか注目したい。
その他米仏首脳会談やミシェルEU大統領と中国の習近平国家主席の会談などは影響はないが、黒田日銀総裁がアジア開発銀行研究所25周年記念式典であいさつをする。あいさつで、わざわざ金融政策に触れるかは不透明だが、恐らく引き続き低金利政策の維持を表明するなら、こちらは円売りの反応が出るか注意しておきたい。

戦略としては、ドル円は、早期は大きく上昇も、その後急落となっており、動き自体は大きいとしても、方向感は薄い状況。ただ、本日は米ISM次第で、注目の137.50を割れてくるのか注目したい。従って早期は慎重に売り場探し。できれば139.60-90ゾーンをストップに、138円ミドルから139円と慎重に売り場を探して、137.50-65が維持されると利食いも、割れるなら137円前半で利食いたい。また137円前後からは買い下がりを検討して、ストップは135.71-136.18ゾーン割れなどで対応となるが、こういった下落では、反発が138円で抑えられるなら利食いを優先したい。
ユーロドルは、1.03割れを維持して反発だが、上値追いも厳しい。早期は1.0497をストップに売場探しから、1.0330-50ゾーンが維持されると利食い、1.03を割れるケースからは、1.0222割れをストップに買い下がりを検討するも、反発ではしっかりと利食いながら対応したい。 
ポンドドルも、1.2119や1.2154をストップに売場探しから1.1965-00などが維持されると利食いで、もし、割れても1.19前後が維持されると利食い、買いは1.19割れをストップ、割れるケースでは1.1778や1.1763割れストップに買い場を探して、しっかりと反発では利食いを優先したい。
一方クロス円は、まちまちの展開。方向感が薄いが、直近高値をストップに、総じて慎重に戻り売場を探して、直近安値を維持すると利食い優先としたい。