本日の裏読み、表読み

昨晩は、米長期金利の低下傾向が続くも、軟調気味な株価によるリスクオフで、総じて揉み合い気味の展開となった。本日も大きな動きが出るか不透明だが、材料的は、英政府の中期財政計画の発表が焦点。一応緊縮財政が示される見通しだが、一方で引き締め過ぎると英経済に良い影響を与えないことで、革新的な政策が示されなかった場合、ポンドの失望売りにつながるリスクには注意しておきたい。
経済指標としては、日本の10月通関ベースの貿易統計、豪10月雇用統計、ユーロ圏10月消費者物価指数・改定値、米国では、週間新規失業保険申請件数、10月住宅着工・建設許可件数、11月フィラデルフィア連銀・製造業景気指数とカンザスシティー連銀・総合指数などが発表される。
注目としては、日本の貿易統計に改善が見えた場合、一定の円買いが入る可能性がある。豪10月雇用統計、ユーロ圏10月消費者物価指数、米国の週間新規失業保険申請件数やフィラデルフィア連銀指数などは、結果の強弱次第で一定の影響はあるだろうが、それほど大きな動きにはつながらない見通し。
また不透明感が残る中、要人発言も注意だが、引き続き株価、米長期金利の低下が続くか注視して対応したい。
 
戦略としては、ドル円は、日足の雲の下限を一時割れるも下ヒゲとなって反発的だが、ただ、既に140円台が重くなっており、この状況が継続すると軟調な展開となり易い。下値は、一応再度138.68の雲の下限が支えると押し目は買いも割れるなら止めて置くのが無難となりそう。上値は140.29-80が押さえられると利食いやこれをストップに売り狙いとなる。
ユーロドルは、直近レンジとなる1.0271-80ゾーンと1.0438-82ゾーンの上下を睨んで、逆張り戦略。ポンドドルは、英財政計画の発表に対する失望期待から、1.2030をストップに、慎重に戻りを売って、1.1843や1.1790が維持されると利食い優先で、こういった下落では、1.1710-40ゾーン割れをストップに、買い場を探したい。一方クロス円はまちまちの展開となっているが、総じて直近高値をバックに、売り場探しから、しっかりと押し目では利食いや買い狙いと逆張りで臨みたい。